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図形と方程式の基本2|直線の方程式

 
 

図形と方程式の基本1|内分点と外分点】の続きです.

直線の方程式は中学校でも学習しますが,実は中学校で主に扱われる直線y=ax+bは一般的な式ではなく,y=ax+bでは表せない直線が存在します.

図形と方程式の基本4|一般の直線の方程式と2直線の関係】で詳しく解説しますが,高校ではy=ax+bでは表せない直線も表すことができる一般の直線の方程式を学びます.

また,直線の方程式は「図形と方程式」の分野でも基本ですから,確実に押さえてください.

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方程式の表す図形

「直線の方程式」を説明する前に,そもそも「方程式の表す図形」というものが何かを説明しなければなりません.これは教科書には詳しい説明が載っていませんが,このことはとても重要なので知っておくだけで非常に有効です.

ですから,できれば読んで理解して欲しいところですが,よく分からなければ軽く読み飛ばしてしまっても構いません.

定義

まず,「xyの方程式」とは,次のように定義されます.

未知数xyを含む等式を,xyの方程式という.

高校までで方程式といえば,多くの場合で1次方程式2x+6=0や2次方程式x^2+5x+6=0といった未知数が1つしか含まれていない等式のことを指します.

しかし,実はy=4x+3x^3+y^2=5といった未知数が2つ含まれている等式も方程式と呼ばれています.

さて,「xyの方程式の表す図形」は次のように定義されます.

[定義] xyの方程式をみたすxy平面上の点(x,y)の全体からできる図形を,xyの方程式の表す図形という.

また,このときのxyの方程式を図形の方程式という.

例1

ここで,xyの方程式y=4x+3について考えます.

たとえば,点(0,3)(1,4)(\pi,4\pi+3)などは方程式y=4x+3をみたします.一方,点(0,2)(0,100)(\pi,5)などは方程式y=4x+3をみたしません.

このように,当然ながら方程式y=4x+3をみたす点,みたさない点はともに無限に存在します.

ここで,xy平面上の全ての点で方程式y=4x+3をみたすか,みたさないかを確認していき,方程式y=4x+3をみたす点全部からできる図形を「方程式y=4x+3の表す図形」というわけです.

「方程式x^3+y^2=5の表す図形」も同様で,xy平面上の全ての点で方程式x^3+y^2=5をみたすか,みたさないかを確認していき,方程式x^3+y^2=5をみたす点全部からできる図形を「方程式x^3+y^2=5の表す図形」といいます.

例2

方程式x^3+y^2=5の表す図形がどんな形か分からなくても,点(1,-2)や点(-2,1)がこの図形上にあるかどうかということは,実際に代入してみれば分かります.

方程式x^3+y^2=5の左辺に(x,y)=(1,-2)を代入すると,

1^3+(-2)^2=1+4=5

となって,方程式x^3+y^2=5をみたすので,(1,-2)は方程式x^3+y^2=5の表す図形上の点であることが分かります.

一方,方程式x^3+y^2=5の左辺に(x,y)=(-2,1)を代入すると,

(-2)^3+1^2=-8+1=-7

となって,方程式x^3+y^2=5をみたさないので,(-2,1)は方程式x^3+y^2=5の表す図形上の点ではないことが分かります.

直線の方程式

さて,準備が終わったので,直線の方程式の説明に移ります.

結論から言えば,次の[事実]が成り立ちます.

[事実] xyの方程式ax+by+c=0 (abcは定数,abの少なくとも一方は0でない)はxy平面上の直線を表す.

逆に,xy平面上の直線を表すxyの方程式はax+by+c=0 (abcは定数,abの少なくとも一方は0でない)の形で表される.

つまり,これは,「自由にxy平面上に直線を引くと,この直線はax+by+c=0の形で表される」し,「方程式ax+by+c=0xy平面上の直線を表す」ということをいっているだけです.

なお,「abの少なくとも一方は0でない」という条件は,a=b=0ならc=0となって直線を表さない式になってしまうからです(詳しくは書きませんが,もしa=b=c=0なら図形はxy平面全体,a=bc\neq0なら図形は存在しません).

また,次の言葉も定義しておきます.

xy平面上の直線とy軸,x軸との交点を,それぞれその直線のy切片,x切片という.

中学校で習うy=ax+b (a\neq0)の切片by軸切片のことですね.

さて,次に例を使ってxy平面上の直線を考えてみます.

この直線ax+by+c=0を「一般の直線の方程式」と言いますが,ここでは「一般の直線の方程式」の詳しい説明には立ち入らず,直感的な考え方を説明します.

【参考記事:図形と方程式の基本4|一般の直線の方程式と2直線の関係

例1

方程式-2x+3y+5=0を考えます.

この方程式は上で説明した[事実]から明らかに直線を表します(a=-2b=3c=5の場合).

さて,方程式-2x+3y+5=0x切片,y切片をそれぞれ(a,0)(0,b)とします.当然,x切片,y切片は方程式-2x+3y+5=0の表す図形上の点ですから,代入してもこの式が成り立ちます.代入すると,

-2a+3\!\cdot\!0+5=0 \Leftrightarrow a=\displaystyle\frac{5}{2}
-2\!\cdot\!0+3b+5=0 \Leftrightarrow b=-\displaystyle\frac{5}{3}

となり,方程式-2x+3y+5=0x切片,y切片はそれぞれ\left(\dfrac{5}{2},0\right)\left(0,-\dfrac{5}{3}\right)と分かります.

図形と方程式5

例2

方程式2y-4=0を考えます.

この方程式は上で説明した[事実]から明らかに直線を表します(a=0b=2c=-4の場合).

さて,2y-4=0を変形するとy=2です.これはどういう直線を表すかを生徒に聞くと,「x軸に平行に平行な直線」という人と「y軸に平行な直線」という人に分かれます.結論から言えば,y=2は「x軸に平行な直線」ですが,これがなぜか分かりますか?

中学生風には,y=2y=0x+2と見ることができ,これは傾きが0で,y切片が2だから,x軸に平行な直線となる,と簡単に説明できます.

しかし,「方程式の表す図形」という観点に立てば,次のようにも説明できます.

2y-4=0はもともとxyの方程式でした.このことを明示的に書けば,0x+2y-4=0ということになります.さて,方程式の表す図形とは,その方程式に代入して成り立つ点全部からできる図形のことをいうのでした.

xが何であろうと,y=2でさえあれば方程式0x+2y-4=0は成り立ちます.ですから,y=2を表す図形のy座標はいつでもy=2であり,xはなんでもOKです.

たとえば,点(0,2)(-2,2)(\pi,2)(2000,2)などは直線0x+2y-4=0上の点というわけです.このような点を実際に思い浮かべてみると,x軸と平行であることが分かると思います.

図形と方程式6

例3

方程式2x+6=0を考えます.

この方程式は上で説明した[事実]から明らかに直線を表します(a=3b=0c=6の場合).

さて,2x+6=0を変形するとx=-3です.例2の要領で考えれば,x座標が2であればy座標が何であっても,方程式x=-3の表す図形上の点であることが分かります.

さて,冒頭で,「中学校で主に扱われる直線y=ax+bは一般的な式ではなく,y=ax+bでは表せない直線が存在します.」と書きましたが,実はこのx=-3y=ax+bで表せない直線になっています.というのは,abに何を代入しても,必ずyが残ってくるため,xだけの式にはできないからです.

このように,y=ax+bではどうしてもyが残ってしまい,全ての直線の式を表すことはできないわけです.しかし,yにも係数を付けたax+by+c=0ならyも消すことができ,xだけの式も表せるようになるわけです.

図形と方程式の基本3|直線の方程式の導出】に続きます.

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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