私は昔から重度のおっちょこちょいでケアレスミスで10点以上減点されるのは当たり前.ときには30点以上減点されるといったこともよくありました.
最も得意な数学で2問も問題を読み間違えてしまいました.1問30点で傾斜がかかり1.5倍されるので,この2問で90点を失点したこともあります,しかも入試の本番で.
私は周りの環境に特に敏感で試験中にペンが落ちる音などでもすぐに集中が途切れます.
いま,この記事を書いていても,自分でパソコンを打つカタカタという音が気になります.それほど注意力が散漫な私ですが,いまではだいぶケアレスミスが減りました.
周囲が気になって集中できない
単に集中力がないということもあり得ますが,集中力云々の問題では無い場合もあります.
高機能自閉症というものがあります.
自閉症は「社会性障害」「コミュニケーション障害」「こだわり障害」の三つの特徴があるとされ,高機能自閉症は自閉症のうちでも知的発達の遅れがない人のことを言います.
高機能自閉症は知的発達の遅れがない為にあまり認識されにくいのですが,周囲の刺激に異常に弱く集中力が乏しいといった傾向がよく見られます.
自閉症は病気ではなく,たまたま生まれつき好奇心旺盛といった個性と同じように,たまたま生まれつき周りの刺激に敏感だといった個性だと思ってください.
好奇心旺盛という個性を変えることが難しいように,周りの刺激に敏感であるという個性を変えることは難しいのです.
実は,私もいろいろ調べてみたところ,この症状によく当てはまるので「高機能自閉症寄り」ではないかと思っています.
「寄り」と書いたのはそこまで症状としては強くないことが理由です.
単に周囲の刺激に敏感であるという個性のために集中が途切れるのであって,集中力がどうとか以前の問題があることもあるということです.
ほとんどの人はそうではないと思いますが,本当に頑張っているのに集中力が続かないといったことは,人によってはあり得ることが書きたかった次第です.
考えなくてもできるようにする
さて,だからといってケアレスミスをしても仕方がない,と結論付けてしまうのではいけません.
試験に合格するためには正解率を高くすることが重要だと【2次試験の解答戦略|総合点を上げるための答案作成】で書きました.
10問解いて2問ケアレスミスがあるとなれば,はっきり言ってこれは致命的です.
私はその致命的な状態だったわけですが,学生時代に人に言われたことをいろいろと試したところケアレスミスが徐々に減っていきました.
ケアレスミスは集中力が途切れるときに起こりやすいものです.ですから,集中力が途切れても正しく手が動くように訓練すればいいわけです.
そのために「全速力の7割の速度で基本問題を確実に解く」という訓練をします.
考えなくても基本問題が解けるレベルになればいいわけです.
イメージとしては,人と話すときは特に考えなくても基本的な会話はできます.あの感じです.特に考えなくても基本問題が解けるように反復するのです.
詳しくは【試験時間が足りなくなる理由とその対処法】で説明していますが,これは解答スピードを上げる訓練とも連動してきます.
「解答スピードが速い」ということは「慣れている」ということでもありますから,解答スピードを上げる訓練は基本問題はあまり考えなくても解けるようにする訓練でもあります.
同時に「確実に」という部分に重点を置いて,「7割の速度でミスをしないように解く」ことがケアレスミス対策にはとても効果的です.