英訳問題と英作文は「どちらも自分で英文を書く」という意味では同じです.
また,英訳問題も英作文も配点が高く設定されていることが多く,是非とも得点したい問題です.
この記事では
- 英訳問題と英作文の違い
- 英訳問題の解き方
- 基本の勉強法の2つのポイント
を順に説明します.
英訳問題と英作文の違い
英訳問題と英作文はそれぞれ
- 英訳問題:与えられた日本語を英語に訳す問題
- 英作文:与えられたテーマなどに沿って自分で文章を考えて英語で書く問題
のことを指します.
英訳問題
次のような問題が英訳問題ですね.
「これはペンです.」を英訳せよ.
英訳問題はすでに和文が与えられていて,それを英語に書き直すという問題です.
与えられている和文が簡単なうちは素直に英単語に直して解くことができますが,和文が難しくなってくるとそのまま英訳することが困難なこともよくあります.
英作文
一方,次のような問題が英訳問題ですね.
「自分の夢」について英語で書け(200単語以内).
英作文は自分で文章を考えますが,日本語で文章を考えてしまえば英作文と同じですね.
和文が用意されていない代わりに,英語にしやすい内容を考えればよいのが英訳問題との違いですね.
このことから英作文は英訳問題より国語的な要素の比重が高い問題とも言えますね.
英訳問題の解き方
英作文では日本語で文章を考えてしまえば英訳問題になりますから,ここでは英訳問題の基本の解き方を説明します.
簡単に英語にするのが難しい英訳問題では,最初に問題の和文を簡単に書き換えて英訳しやすくします.
これを「和文和訳」とも言うことがよくあります.
そもそも大学側が期待しているのは難解な英文を書くことではなく,正確に簡潔に相手に伝える能力があることです.
そのため,元の日本語から情報が欠落しないことに注意しながら,分かりやすい日本語の文章に書き換えましょう.例えば,次の問題を考えてみましょう.
以下を英訳せよ.
「大学側が期待しているのは難解な英文を書くことではなく,正確に簡潔に相手に伝える能力があることです.」
このまま英文にしようと思っても簡単ではありませんから,これを英語に直しやすい和文に書き換えましょう.例えば,
「大学はあなたが正確にそして簡潔に他の人と意思疎通できることを期待する.だから,難解な英文を書く必要はない.」
といった感じです.このときは
- 「Sは~を期待する」は”S expects~”
- 「~と意思疎通する」は”communicate with~”
- 「他の人」は”others”
- 「だから,」は”therefore,”
- 「~する必要はない」は”don’t have to”
などが使えますね.よって,例えば次のような答えが考えられますね.
Universities expect that you communicate with others exactly and easily. Therefore, you don’t have to write difficult English sentences.
このように,もとの文が1文だからと言って1文で英訳する必要はありませんし,意味に欠落がなければ大幅に言い換えても構いません.
他にも「AではなくB」という意味の”not A but B”を用いて書くこともできますし,英訳は答えが非常に多くあり得ます.そのため,自分の書ける構文を把握しておくことも大切ですね.
基本の勉強法の2つのポイント
英訳問題と英作文の基本の勉強法は
- 基本構文を覚える
- 自分の英文を読み返す癖をつける
の2つです.
基本文を覚える
例えば「これはペンです」を英訳すると”This is a pen.”です.これは中学校に入るとすぐに習う英文ですね.
これを学んだ人は「これは象です」でも「これはカナブンです」でも,「これは~です」の形の和文は「〜」に入る英単語を知っていれば基本的に英訳できるようになりますね.
この”This is a pen.”だけに限らず,変化させやすい基本文を覚えてから,必要に応じて一部分を変化させれば英文が完成します.
そのような基本文を覚えていけば,「この和文はあの基本文のこの部分を変えれば書ける」と気付けるようになります.
自分の英文を読み返す癖をつける
とくに最初の頃は英文を書き上げたとき,自分で書いた英文がそもそも文になっていなかったりと,基本的なミスをしていることがよくあります.
英訳問題・英作文に限らず見直しは大切ですが,英訳問題・英作文になれないうちは基本的なミスが多くなりがちなことは意識していてよいでしょう.
可能ならば学校の先生や塾の先生に添削をお願いしましょう.
「和文英訳」の勉強で最も困る点は,見直しても自分の解答が合っているかどうか分からない場合があることです.
自分では気を付けて書けたつもりになっていても「この単語の語法は相応しくない」とか,初めの頃は「そもそも文になっていない」といったことがあります.
そのため,添削してくれるような信頼できる人に添削してもらい,ミスやよりよい表現を学ぶことが大切です.
また,自分で書いた文章は覚えやすいので,添削してもらった文を新しく基本文のバリエーションとして覚えていくのも効果的です.
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