英単語の暗記法2
「反復記憶法」が有効な5つの理由と注意点

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前回の記事では,

  • 英単語はどのレベルまで覚えるべきか?
  • 英単語の効率的な覚え方は?

という2つについて説明しました.

英単語を覚える際には,単語を1つずつ覚えるのではなく,10〜30個程度の単語を何度も素早く繰り返す「反復記憶法」を使うと効率的に覚えられるのでした.

とはいえ,どうしてこの覚え方が効果的なのかは疑問に思うところですね.

単なる方法論だけでなく,その理由も知っておくことでより効果的な勉強にできます.

前の記事に引き続いて,この記事では

  • 反復記憶法が有効な理由
  • 反復記憶法の注意点

を説明します.

英単語の暗記法1
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「反復記憶法」が効果的な理由

まずは,「反復記憶法」が効果的な理由を説明します.

忘れた頃に思い出す

前提として,暗記というのは覚えるべき事柄を「短期記憶」から「長期記憶」に引きずり込む作業のことです.

どうすれば長期記憶に残るのか

前回の記事でも説明したように,よくあるの「単語を1つ1つ覚えていく方法」では,覚えたと思っても短期記憶止まりになっている可能性が高いです.

その証拠に,この方法で10個も覚えていけば,最初の単語は忘れてしまっていることでしょう.

ですから,1つ1つ覚える方法ではその直後には覚えたつもりになっていても,暗記には至っていないということになります.

大切なことは,忘れた頃にやり直すということが暗記に非常に効率的だということです.

これはただ感覚的に言っているわけではなく,私たちの脳はよく使う情報を暗記し,不要な情報は忘れるようにできています.

「忘れたころにもう一度覚え直す」という作業を繰り返すと,その単語は何度も引き出す情報として脳はその単語を長期記憶に移し替えるのです.

反復記憶法のミソ

短期記憶は数秒〜数分程度しか保てません.

30個も単語を声を出して読む「反復記憶法」では,最後まで行く頃には最初の単語は短期記憶のタイムリミットで忘れていることになりますが,これが反復記憶法のミソなのです.

忘れていてもお構いなしに,すぐに2周目,3周目,……と繰り返し行うことで,「そうやった,そうやった」と単語を何度も思い出すことになり,これにより長期記憶に移るのです.

1個1個時間をかけて覚える「順番記憶法」がダメな理由は,思い出す作業がない点にあります.

そのため,直後には覚えたつもりになっても,すぐに忘れてしまうわけです.

単語の意味を思い出すスピードが上がる

たとえば,「あなたの名前は?」と聞かれた時は,ほとんど考えずに瞬間的に答えることができると思います.

一方で,「今読んでいるブログの名前は?」などと聞かれた時は一瞬なりとも考えると思います(分からない人もいるかも……笑).

単語の意味を思い出すスピード

大切なことは,同じ「覚えている」でも,思い出すスピードに差があるという点です.

この「思い出すスピードの差」は「暗記レベルの差」とも言い換えられますね.

「暗記レベル」が高いほど,すぐに思い出せるというわけです.

些細なことだと思うかもしれませんが,この「暗記レベル」を高めておけば英文を読むときにハッキリ差が現れます.

たとえば,英文中に”apple”や”car”などの初級レベルの単語が出てきたときは,日本語に直すまでもなく

  • “apple”→「赤い果物」
  • “car”→「人を乗せて走るもの」

のイメージが浮かぶと思います.実際に英文を読むときに,

  • “apple”→「『リンゴ』という言葉」→「赤い果物」
  • “car”→「『車』という言葉」→「人を乗せて走るもの」

一度日本語に置き換えてからイメージするのでは遅いです.

暗記レベルが低いとどう問題か

英文を読む途中で「英単語を思い出す作業」が挟まると,英文の話の流れが追えなくなり分の意味が分からなくなります.

実際,文中に思い出せない単語の意味を調べたときは,もう一度その文は初めから読みますよね?

これは文の流れから離れてしまうと,もう一度話の流れに乗り直さないと追えなくなってしまうということになります.

このように,「暗記レベル」が低いと,英文の話の流れを追いにくくなり読むのが遅くなってしまうのです.

このように,英文を読むのが遅いという人は,「英文を読むのが苦手」なのではなく「暗記レベル」が低いだけという可能性は大いにあります.

単語を思い出すときのちょっとした「つっかえ」が英文を読むときの障害になるのです.

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反復記憶法と「暗記レベル」

「反復記憶法」は暗記レベルを上げることに対しても,非常に有効な暗記法です.

というのは,反復記憶法は素早く英語と日本語を行き来するため,英語とイメージが結びつきやすくなります.

これはまさに,英単語からすぐにイメージが分かるということですから,「暗記レベル」を高めることに他なりません.

「反復記憶法」は単純に暗記法として優れているだけではなく,暗記レベルの向上にも一役買っているわけですね.

「反復記憶法」で気を付ける点

効果が高い「反復記憶法」でも,何も考えずにやってしまうのはよくありません.

反復記憶法の気をつけるべきポイントについて説明します.

声に出して読む

例えば,漢字でも「読めるけど書けない」ということはよくあると思いますが,その逆で「書けるけど読めない」ということはほぼありませんよね.

それは英単語でも同じで,この「読めないものは書けない」ということは,前提として意識しておいてください.

これを踏まえると,いきなり紙に単語を書き始めるのではなく,まずは書くよりも単語を音から覚えるのが効果的だということになります.

基本的に日本語で文章を読むときでも,頭の中で「発音」して読んでいます.これはもちろん英文も同じく,頭の中で「発音」して読んでいるはずです.

試しにこの記事を頭の中で「発音」せず,ぼーっと眺めるようにして読んでみてください.きっと全く頭に入ってこないでしょう.

このことから,単語は音で覚えないと,文章の理解が悪くなるということが分かります.ですから,発音で詰まっていては,どうしても速く読むのに限界がきます.

目標は単語を覚えることではなく,英文を読むことだということはいつでも忘れていはいけません.

単語を覚えることは,いつでも過程です.

英文を読むために単語を覚える以上,英文読解で実際に使えるような単語の覚え方をすることはいつでも意識しておきましょう.

綴りを意識して読む

今書いたように,単語を覚えるとき,最初は音から覚えても,そのうち自分で書けるようになる必要もあります.

パッと発音とイメージができるようになってきたら,綴りも意識して読むことも大切です.

ですから,発音することはとても大切ですが,ぼーっと何回も読むだけでは,ある程度の「暗記レベル」止まりで,実践のペーパーテストで使えるレベルにはなかなかなりません.

速く読んでいると,ついただ口を動かすだけ,ただ文字を読んでいるだけになりがちなのですが,それではただの発声練習です.

単なる発声練習にならないように気をつけてください.

反復記憶法のミソは「何度も思い出すこと」でした.

読むときに綴りも意識して,戻ってきた時に「あー!そうか!」と思い出すことが重要なのです.

一日だけで終わらない

反復記憶法は実践的で,記憶効果は高いですが万能ではありません.

人間は忘れることが得意な生き物で,脳は基本的に忘れるようにできています.このことは常に意識して起きてください!

もしあなたがめちゃくちゃ記憶が得意なら,英語だけに限らず一回問題集を聞いただけで定期試験ではほぼオール満点を取れるはずです.なぜなら,定期試験に出る問題は問題集に載っているものがほとんどだからです.

しかし,ちゃんと問題集を解いて試験に臨んでも,実際にはあまり取れなかったということを経験している人も多いでしょう.この「脳は忘れるもの」という意識を常にもって勉強したいところです.

さて,上でも書きましたが,脳は一時的にしか使わない情報を不必要な記憶として処理し忘れます.したがって,その日限りで終わるような記憶は,脳にとっては不必要な記憶です.

その日は覚えたと思っても,しばらくすると忘れることは多いです.ですから,やはりまた忘れた頃に思い出すことが必要ですから,1日だけで終わらすのではなく,何日か繰り返すのが重要です.

「めんどくせえ……」と思うかもしれませんが,2日目は1日目にやったことを思い出す作業になるので,大して面倒ではありません.

むしろ,どんどん速くなるので「おお!結構覚えてるやん!」と思い出す感覚が面白いと思います.時間も1日目ほどかけなくても良いでしょう.

3日目はさらに楽になります.3日もやれば十分な記憶の定着が期待できます.

1日目は30個を1周3分として10周30分,2日目は1周2分30秒として5周12分30秒,3日目は1周2分15秒として5周11分15秒.

目安としてはこの程度で十分です.3日で合計1時間もありません.

欲を言えば,同じ日の朝と晩にやれば,さらに効果が期待できます.

1個1個書き出す暗記法では,2日目,3日目もつらいですし,時間もそれなりにかかります.

一日目だけで下手すると,2時間近くかかってしまうのではないでしょうか?

そう考えると,「反復記憶法」の効率の良さは圧倒的ですね.

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