【SPONSORED LINK】

古文動詞の基本1|動詞の活用の基本の総まとめ

 
 

古文文法の中でも,「動詞」は非常に重要な位置を占め,「動詞の活用」を間違えると全く違う意味になってしまうことさえあります.

したがって,文章中で出てくる動詞の「活用形」が未然形,連用形,終止形,連体形,已然形,命令形のどれなのかは確実に言えるようになっておかなければなりません.

「活用形」の判断は非常に理論的で,手順を覚えてしまえば全く難しいことはありません.しかし,実際にはめんどくさがって何となく読んでしまう人が多く見受けられます.

慣れてくれば「活用形」は自然に判断できるようになりますし,むしろそれくらいでないと読解ではもっと時間をかけるべきことがありますから,「活用形」の判断が遅いだけで他の受験生に後れを取ってしまいます.

【SPONSORED LINK】

活用の種類

古文において,動詞の活用には次の9種類あります.

  1. 四段活用
  2. 下一段活用
  3. 下二段活用
  4. 上一段活用
  5. 上二段活用
  6. ラ行変格活用(ラ変)
  7. ナ行変格活用(ナ変)
  8. サ行変格活用(サ変)
  9. カ行変格活用(カ変)

最終的には,動詞が弧のどれに属するのかを言えなければなりません.はい,覚えなければなりません.しかし,覚えやすい順がありますので,その順に従って覚えていくと良いでしょう.

また,暗記にするときには

  1. 声に出して,
  2. 何度も繰り返す

ことが非常に効果的です.とくに,何度も繰り返さなければ暗記はできません.一度で覚えられるのなら,あなたは全ての試験で満点を連発しているはずです.何度も繰り返して覚えてください.

決まった動詞しかない活用

まず覚えるべき活用は,決まった動詞しかない活用です.

4つの変格活用「カ行変格活用(カ変)」,「サ行変格活用(サ変)」,「ナ行変格活用(ナ変)」,「ラ行変格活用(ラ行)」と,2つの一段活用「下一段活用」,「下一段活用」に属する動詞は少ししかないので,これらを最初に覚えてしまいます.

属する動詞の個数は次のようになっています.

  • カ変,下一段活用……1個
  • サ変,ナ変……2個
  • ラ辺……4個
  • 上一段活用……10個

属する動詞の個数が少ない順に覚えていくと,覚えやすいでしょう.

カ変と下一段活用

「カ変」と「下一段活用」はそれぞれ1つしか属する動詞はありませんから,これを真っ先に覚えてしまいます.

カ行変格活用

カ変に属する動詞は「()」のみで,活用は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
() (来) くる くれ
下一段活用

下一段活用に属する動詞は「蹴る」のみで,活用は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
蹴る (蹴) ける ける けれ けよ

「蹴る」は「カ行」であることと併せて「カ行下一段活用」となります.

サ変とナ変

次に「サ変」と「ナ変」を覚えます.これらはそれぞれ2つしか属する動詞はありません.

サ行変格活用

サ変に属する動詞は「す」,「おはす」のみで,活用は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
(す) する すれ
おはす おは する すれ

また,これらは語幹が違うだけで,どちらも活用語尾は「せ」,「し」,「す」,「する」,「すれ」,「せ」で同じです.ですから,「す」の活用を覚えれば,「おはす」の活用も覚えたことになります.

なお,サ変の注意として,「す」は複合語(「旅す」や「愛す」など)になり得ることに注意が必要です.しかし,これらの場合も活用は同じで,

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
旅す する すれ

などとなります.

ナ行変格活用

ナ変に属する動詞は「死ぬ」,「()ぬ」のみで,活用は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
死ぬ ぬる ぬれ
() ぬる ぬれ

また,「サ変」と同じく,これらも語幹が違うだけで,どちらも活用語尾は「な」,「に」,「ぬ」,「ぬる」,「ぬれ」,「ね」で同じです.ですから,「死ぬ」の活用を覚えれば,「ぬ」の活用も覚えたことになります.

ラ行変格活用

次に「ラ変」を覚えます.「ラ変」に属する動詞は「あり」,「()り」,「(はべ)り」,「いまそかり」の4つで,活用形は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
あり
はべ
いまそかり いまそか

また,「サ変」,「ナ変」と同じく,これらも語幹が違うだけで,どちらも活用語尾は「ら」,「り」,「り」,「る」,「れ」,「れ」で同じです.ですから,「あり」の活用を覚えれば,他の3つの活用も覚えたことになります.

上一段活用

次に「ラ変」を覚えます.「ラ変」に属する動詞は「()る」,「()る」,「()る」,「()る」,「着る」,「似る」,「煮る」,「見る」,「()る」,「()る」の10個で,活用形は次の通りです.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
() (干) ひる ひる ひれ ひよ
() (嚔) ひる ひる ひれ ひよ
() (居) ゐる ゐる ゐれ ゐよ
() (率) ゐる ゐる ゐれ ゐよ
着る (着) きる きる きれ きよ
似る (似) にる にる にれ によ
煮る (煮) にる にる にれ によ
見る (見) みる みる みれ みよ
() (射) いる いる いれ いよ
() (鋳) いる いる いれ いよ

これらの覚え方ですが,頭文字をとって「ひゐきにみいる(贔屓に見入る)」と覚えるのがよくある覚え方です.

また,以下の2つのことに注意して下さい.

  1. 「嚔る」と「居る」は「ゐる」で,「射る」と「鋳る」は「いる」である.したがって,「嚔る」と「居る」は「ワ行上一段活用」で,「射る」と「鋳る」は「ヤ行上一段活用」である.
  2. ()り」は「ラ行変格活用」で,「()る」は「ワ行上一段活用」である.

多くの動詞がある活用

「決まった動詞しかない活用」を覚えてしまえばもう少しです.

多くの動詞がある活用は,「四段活用」,「上二段活用」,「下二段活用」の3種類だけです.

これらの判別は未然形の活用語尾が「ア段」,「イ段」,「エ段」のどれなのか,ということで判断します.なお,動詞に打ち消しの助動詞「ず」を接続させたときの活用が未然形ですから,実際に「ず」を接続させてどれになるのかを確認して判断します.

四段活用

四段活用の動詞は,未然形の活用語尾が「ア段」の動詞です.たとえば,「吹く」,「来たる」,「思ふ」,「()く」は打消しの助動詞「ず」を接続させると

「吹ず」,「来たず」,「思ず」,「飽ず」

となるので,これらは四段活用であることが分かります.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
吹く
()たる 来た
思ふ
()

四段活用の活用は「ア段」,「イ段」,「ウ段」,「ウ段」,「エ段」,「エ段」となっています.

上二段活用

上二段活用の動詞は,未然形の活用語尾が「イ段」の動詞です.たとえば,「()づ」,「()ゆ」,「()つ」,「()く」は打消しの助動詞「ず」を接続させると

「恥ず」,「老ず」,「落ず」,「起ず」

となるので,これらは上二段活用であることが分かります.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
() づる づれ ぢよ
() ゆる ゆれ いよ
() つる るれ ちよ
() くる くれ きよ

上二段活用の活用は「イ段」,「イ段」,「ウ段」,「ウ段」,「ウ段」,「イ段」となっています.

下二段活用

下二段活用の動詞は,未然形の活用語尾が「エ段」の動詞です.たとえば,「(たす)く」,「()つ」,「()」,「()う」は打消しの助動詞「ず」を接続させると

「助ず」,「捨ず」,「ず」,「植ず」

となるので,これらは下二段活用であることが分かります.

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
(たす) くる くれ けよ
() つる つれ てよ
() (得) うる うれ えよ
() うる うれ ゑよ

上二段活用の活用は「エ段」,「エ段」,「ウ段」,「ウ段」,「ウ段」,「エ段」となっています.

古文動詞の基本2|紛らわしいア行動詞,ワ行動詞の判別】に続きます.

最後まで読んでいただきありがとうございました!

良ければシェアボタンから共有をお願いします!

関連記事と記事一覧

以下,【関連記事】と【記事一覧】です.


記事一覧はこちら


SNSでもご購読できます。

コメント

コメントを残す

*