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場合の数4|「組み合わせnCk」を考え方から性質まで攻略

前々回の記事では,「n個のものからr個選んで並べる場合の数」である「順列」について説明しました.

順列のように並べるまでしない場合の数,つまりn個のものからr個選ぶ場合の数」を「組み合わせ」といい\Co{n}{r}で表します.

「順列」と「組み合わせ」の間には関係があり,この両者の間に成り立つ関係式を用いることで「組み合わせ」を計算することができます.

場合の数や確率を通して,「組み合わせ」の\Co{n}{r}を用いて考えることになる場面は多いです.

そのため,「組み合わせ」の考え方や公式はしっかり理解しておかなければなりません.

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組み合わせの考え方

次の問題を考えましょう.

1から4までのいずれかの数字が書かれた4枚のカードがある.ただし,どの2枚も同じ数字が書かれていないものとする.このとき,次の場合の数を求めよ.

  1. 4枚のカードから2枚選ぶ場合の数
  2. 4枚のカードから3枚選ぶ場合の数

この問題を2つの考え方で解きます.

考え方1

「選んで並べる」のが「順列」であり,「選ぶ」ところで止めるのが「組み合わせ」です.

そのため,

「選ぶ場合の数(組み合わせ)」×「並べる場合の数」=「選んで並べる場合の数(順列)」

となることを使います.

[解答]

(1) 求める場合の数をxとする.

4枚のカードから2枚選んでから,この2枚を並べる場合の数は\Pe{4}{2}=4\times3=12である.

2枚を並べる場合の数は2!だから,4枚のカードから2枚選ぶ場合の数をxとしたことから,[積の法則]より

x\times2!=12

となって,これを解くことでx=6を得る.よって,求める場合の数は6通りである.

(2) 求める場合の数をyとする.

4枚のカードから3枚選んでから,この3枚を並べる場合の数は\Pe{4}{3}=4\times3\times2=24である.

3枚を並べる場合の数は3!だから,4枚のカードから3枚選ぶ場合の数をyとしたことから,[積の法則]より

y\times3!=24

となって,これを解くことでy=4を得る.よって,求める場合の数は4通りである.

[解答終]

「選んで」「並べる」のが「順列」なので,(組み合わせ)×(並べる場合の数)=(順列)となる.

考え方2

まず,一度並べてから同じものの個数で割ることでも求められます.

[解答]

(1) まず,4枚のカードから2枚選んで並べる順列を考える.ありうるものは,

12,13,14,21,23,24, 31,32,34, 41,42,43

\Pe{4}{2}=4\times3=12通りある.

さて,4枚のカードから2枚選ぶところで止めるなら,たとえば今挙げた12,21は同じものである.他にも,13と31も同じであり,23と32も同じである.

このように,今の12通りの中には2通りずつ同じものがある.したがって,求める場合の数は

12\div2=6

である.

(2) 4枚のカードから3枚選んで並べる順列の場合の数は\Pe{4}{3}=4\times3\times2=24である.

さて,4枚のカードから3枚選ぶ場合の数を考えるときには,たとえば123,132,213,231,312,321は同じものである.他にも,124,142,214,241,412,421は同じものである.

このように,今の24通りの中には6通りずつ同じものがある.したがって,求める場合の数は

24\div6=4

である.

[解答終]

どちらも本質的には同じことですが,分かりやすい方で理解してください.

組み合わせとは

この問題のように,「いくつかのものから,いくつか選ぶこと」を「組み合わせ」といいます.

前回の記事でみた「順列」とは違って,選ぶところまででストップするのが「組み合わせ」です.

[組み合わせ] n個のものからr個選ぶ場合の数を\Co{n}{r}で表す.ただし,\Co{n}{0}=1とする.

たとえば,上の問題の(1),(2)はそれぞれ\Co{4}{2}\Co{4}{3}ですね.

\Co{n}{0}=1とする」の部分については,この記事の最後に説明するので,ひとまずおいておきます.

なお,\Co{n}{r}\Co{}{}は「組み合わせ」という意味の”Combination”の頭文字”C”に由来します.

「いくつかのものから,いくつかを選ぶこと」を「組み合わせ」という.「組み合わせ」の考え方は,

  1. 「選んで」「並べる」ことで,「順列」になることを用いる
  2. 一度順列を考え,重複している分の個数で割る

という2つの考え方ができる.

組み合わせの性質

それでは,[組み合わせ]の性質について説明します.

「順列」と「組み合わせ」

\Pe{n}{r}\Co{n}{r}の間には,次の関係があります.

[順列と組み合わせの関係] r!\times\Co{n}{r}=\Pe{n}{r}が成り立つ.

この関係式は上の問題の考え方から,次のように理解できます.

考え方1

[積の法則]より,

(n個からr個選ぶ場合の数)×(r個並べる場合の数)
=(n個からr個選んで並べる場合の数)

です.

n個からr個選ぶ場合の数」は\Co{n}{r},「r個並べる場合の数」はr!,「n個からr個選んで並べる場合の数」は\Pe{n}{r}なので,

r!\times\Co{n}{r}=\Pe{n}{r}

が成り立ちます.

考え方2

n個からr個選んで並べる場合の数」は\Pe{n}{r}であり,このうちで並べ替えて同じものは「n個からr個選ぶ場合の数」の\Co{n}{r}を考えたときに同じものになるから,\Pe{n}{r}を重複分で割ると\Co{n}{r}をになる.

r個を並べたときの場合の数はr!だから,\Pe{n}{r}の場合の中で並べ替えて同じものはr!通りの重複がある.よって,

\Co{n}{r}=\dfrac{\Pe{n}{r}}{r!}

だから,分母を払ってr!\times\Co{n}{r}=\Pe{n}{r}が成り立ちますね.

組み合わせの表し方

いま考えた順列\Pe{n}{r}と組み合わせ\Co{n}{r}の関係式から,\Co{n}{r}は次のように表せます.

[組み合わせの公式] \Co{n}{r}=\dfrac{n(n-1)(n-2)\dots(n-r+1)}{r!}=\dfrac{n!}{(n-r)!r!}が成り立つ.

前々回の記事では,\Pe{n}{r}

\Pe{n}{r}=n(n-1)(n-2)\dots(n-r+1)=\dfrac{n!}{(n-r)!r!}

と2通りに表せることを説明しました.

このこと思い出せば,[順列と組み合わせの関係]r!\times{}_{n}\mrm{C}_{r}={}_{n}\mrm{P}_{r}と併せれば,すぐに得られますね.

たとえば,

  • \Co{7}{2}=\dfrac{7\times6}{2\times1}=21
  • \Co{6}{4}=\dfrac{6\times5\times4\times3}{4\times3\times2\times1}=15
  • \Co{4}{4}=\dfrac{4\times3\times2\times1}{4\times3\times2\times1}=1

となります.

[組み合わせの公式]は,[順列の公式]と[順列と組み合わせの関係]を考えれば簡単に分かる.

組み合わせの性質

例えば,\Co{20}{17}のように,nrが大きいときの\Co{n}{r}を計算するとき,たくさん計算しなければならないような気がしますが,実は

\Co{20}{17}
=\dfrac{20\cdot19\cdot\dots\cdot4}{17\cdot116\cdot\dots\cdot1}
=\dfrac{20\cdot19\cdot18}{3\cdot2\cdot1}

と約分することができるため,掛け算されている数はそう多くはなりません.

このように,rが大きいときは,\Co{n}{r}ではたくさんの約分が起きて簡単な式になります.

実は,一般に次の性質が成り立ちます.

[組み合わせの性質] \Co{n}{r}=\Co{n}{n-r}が成り立つ.

この[組み合わせの性質]から,たとえば

  • \Co{7}{2}=\Co{7}{5}
  • \Co{15}{10}=\Co{15}{5}
  • \Co{20}{17}=\Co{20}{3}

が成り立ちます.

確かに,「20個から17個選ぶ」ことと「20個から3個選ぶ」ことは完全に対応しているので,\Co{20}{17}=\Co{20}{3}となりなことは分かりますね.

実際に,上の\Co{20}{17}で計算したように,

\Co{20}{17}
=\dfrac{20\cdot19\cdot\dots\cdot4}{17\cdot116\cdot\dots\cdot1}
=\dfrac{20\cdot19\cdot18}{3\cdot2\cdot1}
=\Co{20}{3}

と確かに\Co{20}{17}=\Co{20}{3}が成り立ちました.

この[組み合わせの性質]\Co{n}{r}=\Co{n}{n-r}を証明しておきましょう.

[証明]

[組み合わせの公式]から,

\Co{n}{n-r}=\dfrac{n!}{\{n-(n-r)\}!(n-r)!}=\dfrac{n!}{r!(n-r)!}=\Co{n}{r}

が従う.

 [証明終]

式の上でも,\Co{n}{n-r}が階乗を使って表されているのがうまく効いていますね.

組み合わせの性質は他にもあり,以下の記事でも紹介しているので参考にしてください.

\Co{n}{r}rが大きいときは,[組み合わせの性質]を使うと計算がやや楽になる.

nC0=1である理由

さて,[組み合わせ]で「\Co{n}{0}=1とする」と書きました.

これについては,「何も選ばないのだから,0通りじゃないの?」と思う人もいるかもしれません.しかし,そう解釈するとそれだと都合の悪いことが起こります.

上で考えた[組み合わせの公式]

\Co{n}{r}=\dfrac{n!}{(n-r)!r!}

r=0とした場合にも成り立っていて欲しいと考えるのは自然な考え方でしょう.とすると,\Co{n}{0}=0であれば,この公式が成り立たなくなってしまい,都合が悪いですね.

また,任意の自然数nに対して,\Co{n}{n}は「n個のものからn個選ぶ場合の数」ですから\Co{n}{n}=1です.[組み合わせの性質]

\Co{n}{n-r}=\Co{n}{r}

r=0で成り立っていて欲しいので,やはりこちらでも

\Co{n}{0}=\Co{n}{n}=1

であって欲しいわけですね.

このような理由から,nが何であっても\Co{n}{0}=1と定義するのです.

ですから,\Co{n}{0}は「これはn個から0個選ぶ」ということなので,「何も選ばないという1通り」という解釈で\Co{n}{0}=1と考える方が妥当性があるわけですね.

任意の自然数nに対して,\Co{n}{0}=1である.

 

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