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数列の基本5|階差数列の考え方は簡単!階差数列の公式

いわゆる[階差数列の公式]は一見複雑な形をしているように見えるためか,階差数列に苦手意識をもっている人は少なくないようです.

しかし,階差数列のイメージは単純なので,実は[階差数列の公式]も至って自然な公式です.

確かに1点だけ注意しなければならないことはありますが,それも難しい話ではなく,注意さえしていればミスしないポイントです.

この記事では,階差数列をイメージから確認したあと,階差数列の公式を説明します.

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階差数列とは

階差数列の考え方を見るために,最初に問題を考えてみます.

階差数列の例

階差数列の考え方を説明するために,まずは次の問題を考えてみてください.

次の$X$に当てはまる数字を答えよ.

  1. $1,\ 5,\ 9,\ 13,\ 17,\ X,\ \dots$
  2. $1,\ 4,\ 9,\ 16,\ 25,\ X,\ \dots$
  3. $1,\ 5,\ 17,\ 53,\ 161,\ X,\ \dots$

パズルの本などで見かけそうな問題ですね.

どれも同じ考え方で解くことができます.

3つの数列において,次の項に移るとき

  1. $4,\ 4,\ 4,\ 4,\ X-17,\ \dots$
  2. $3,\ 5,\ 7,\ 9,\ X-25,\ \dots$
  3. $4,\ 12,\ 36,\ 108,\ X-161,\ \dots$

と増加しています.これら増加分を並べてできる数列はそれぞれ

  1. 階差数列は4が続く数列
  2. 階差数列は初項3,公差2の等差数列
  3. 階差数列は初項4,公比3の等比数列

となっています.よって,

  1. $X-17=4$より$X=21$
  2. $X-25=11$より$X=36$
  3. $X-161=324$より$X=485$

と分かります.

このように,どの問題も各項の差を考えることで解くことができますね.

階差数列の定義

さて,いま見た問題の解答が理解できれば,階差数列を理解したも同然です.

数列$\{a_n\}$に対して,$b_n=a_{n+1}-a_{n}$で定義される数列$\{b_n\}$を数列$\{a_n\}$の階差数列という.

数列$\{a_n\}$の階差数列$\{b_n\}$を並べて書けば

\begin{align*} b_1=a_2-a_1,\quad b_2=a_3-a_2,\quad b_3=a_4-a_3,\quad \dots \end{align*}

というわけですね.

先ほどの問題で言えば,

  1. $1,\ 5,\ 9,\ 13,\ 17,\ \dots$
  2. $1,\ 4,\ 9,\ 16,\ 25,\ \dots$
  3. $1,\ 5,\ 17,\ 53,\ 161,\ \dots$

がもとの数列$\{a_n\}$に相当し,差をとってできた

  1. $4,\ 4,\ 4,\ 4,\ \dots$
  2. $3,\ 5,\ 7,\ 9,\ \dots$
  3. $4,\ 12,\ 36,\ 108,\ \dots$

がそれぞれの階差数列ですね.

まず何か初めに数列$\{a_n\}$があって,その数列$\{a_n\}$に対して初めて階差数列$\{b_n\}$が定まります.

したがって,階差数列だけが存在することはありえないので,「階差数列」と言われれば「どの数列の階差数列なのか」ということはいつでも気にしてください.

さて,$a_{n+1}-a_n$は$a_n$から$a_{n+1}$までどれだけ増えているか,ということを表しますね.

ですから,階差数列は「もとの数列で一つ次の項に移るときにどれだけ増えているか」ということを表す数列ということができますね.

「数列$\{a_n\}$の階差数列$\{b_n\}$」というように,階差数列$\{b_n\}$は単独では存在しない.元の数列の各項の差をとった数列が階差数列である.

階差数列の公式

上の問題のように,元の数列$\{a_n\}$はよく分からなくても,階差数列$\{b_n\}$をとると等差数列や等差数列といったよく分かる数列になることがあります.

このような数列$\{a_n\}$の場合,直接$\{a_n\}$は求められなくても,階差数列$\{b_n\}$を経由することで求めることができます.つまり,

  1. 階差数列$\{b_n\}$の一般項を求める
  2. 元の数列$\{a_n\}$の一般項を求める

という手順を踏みたいわけです.ですから,$b_n$を用いて$a_n$を表すことができれば嬉しいわけですね.

階差数列の公式

$b_n=a_{n+1}-a_n$を$a_{n+1}=a_n+b_n$と変形すると,$a_{n+1}$は$a_n$に$b_n$を足したものと考えることができます.

つまり,

  • $a_2$は$a_1$に$b_1$を足したもの
  • $a_3$は$a_2$に$b_2$を足したもの
  • $a_4$は$a_3$に$b_3$を足したもの
  • ……

と考えることができます.

少し考えてみると$a_{n+1}$から$a_n$を引いたものが$b_n$だったわけですから,$a_n$に$b_n$を加えると$b_{n+1}$になるのは当たり前ですね.

このことから,$a_2=a_1+b_1$です.

Rendered by QuickLaTeX.com

両辺に$b_2$を加えると,$a_3=a_2+b_2$なので,$a_3=a_1+(b_1+b_2)$です.

Rendered by QuickLaTeX.com

さらに両辺に$b_3$を加えると,$a_4=a_3+b_3$なので,$a_4=a_1+(b_1+b_2+b_3)$です.

Rendered by QuickLaTeX.com

これを繰り返すと,$a_n=a_1+(b_1+b_2+\dots+b_{n-1})$となります.

Rendered by QuickLaTeX.com

このままでも良いのですが,$b_1+\dots+b_{n-1}$の部分は$\sum$を用いて表せますから,次の[階差数列の公式]が得られました.

[階差数列の公式] 数列$\{a_n\}$に対して,$\{a_n\}$の階差数列を$\{b_n\}$とすると,$n\ge2$のとき

\begin{align*} a_n=a_1+\dsum_{k=1}^{n-1}b_k \end{align*}

が成り立つ.

このように,

  • $a_1$と$a_2$の差が$b_1$だから,$a_1$に$b_1$を足せば差が埋まり
  • $a_2$と$a_3$の差が$b_2$だから,$a_2$に$b_2$を足せば差が埋まり
  • $a_3$と$a_4$の差が$b_3$だから,$a_3$に$b_3$を足せば差が埋まり
  • ……

差をどんどん埋めていけば,この[階差数列の公式]は自然な公式であることが分かりますね.

数列$\{a_n\}$とその階差数列$\{b_n\}$について,$a_{k-1}$は$a_k$に$b_{k-1}$だけ足りないから,$a_1$は$a_n$に$b_1+\dots+b_{k-1}$だけ足りない.したがって,$a_n=a_1+\sum\limits_{k=1}^{n-1}b_k$が成り立つ.

階差数列の公式の別の考え方

本質的には考え方と同じなのですが,次のように考えても導出できます.

階差数列は任意の自然数$k$に対して,$b_k=a_{k+1}-a_k$という関係をみたしていました.このことから次のように導出することができます.

\begin{align*} \begin{matrix} & a_n & - & a_{n-1} & = & b_{n-1}\\ & a_{n-1} & - & a_{n-2} & = & b_{n-2}\\ & a_{n-2} & - & a_{n-3} & = & b_{n-3}\\ &&&& \vdots &\\ +)& a_2 & - & a_1 & = & b_1\\ \hline & a_n & - & a_1 & = & \sum\limits_{k=1}^{n-1}b_k\\ \end{matrix} \end{align*}

です.左辺はプラスマイナスで大量に打ち消しあって,結局$a_n-a_1$が残りますね.$a_1$を移項して,

\begin{align*} a_n=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}b_k \end{align*}

を得ます.

数列$\{a_n\}$とその階差数列$\{b_n\}$を考える.関係式$a_{k+1}-a_k=b_k$の$k=1$から$k=n-1$までを足し合わせると,階差数列の公式$a_n=a_1+\sum\limits_{k=1}^{n-1}b_k$が従う.

階差数列の公式の注意点

さて,階差数列の公式$a_n=a_1+\sum\limits_{k=1}^{n-1}b_k$は$n\geqq2$の場合にしか意味をなさないことに注意しましょう.

$n=1$なら右辺の$\sum\limits_{k=1}^{n-1}$が$\sum\limits_{k=1}^{0}$となってしまい,「$n=1$から$n=0$までの和」となって$n$が1から0に「逆行」してしまっているからです.

そのため,$a_1$は別に考える必要がありますが,$a_1$は初項ですから与えられていたり,簡単に求まることがほとんどなので,それほど心配する必要はありません.

階差数列の公式$a_n=a_1+\sum\limits_{k=1}^{n-1}b_k$は,$n\ge2$の場合にしか使えないことに注意する.すなわち,初項$a_1$を求めるためには階差数列の公式は使えないが,ほとんどの場合で簡単に分かる.

例えば数列$\{\dfrac{1}{n(n+1)}\}$の和

\begin{align*} \sum\limits_{k=1}^{n}\dfrac{1}{k(k+1)} \end{align*}

は[部分分数分解]を用いることで求めることができます.

[部分分数分解]は忘れられがちですがしっかり数列の教科書レベルですし,数学IIIを学ぶ人は積分でも[部分分数分解]を用いることになります.

次の記事では,[部分分数分解]を説明します.

最後までありがとうございました!

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