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場合の数の基本1|樹形図と和の法則,積の法則

  
   

「場合の数」は「確率」を学ぶために必要な分野です.

「場合の数」や「確率」は,「計算して出た答えが妥当なのか分からないから好きじゃない」という意見が少なくありません.確かに,直感と違って「場合の数」が多かったり,「確率」が高かったりすることはよくあります.

しかし,それは「場合の数」や「確率」に限った話ではないでしょう.

「場合の数」や「確率」が苦手な人には,「色々公式があってどれを使えばいいのか分からない」ということがよくあります.しかし,「場合の数」や「確率」は単に「何通りあるか」が問題なのであり,何通りか数え上げるために公式を使うのです.

全ての場合を書き並べて数え上げるのがしんどいから公式を使うだけです.

「ナニ当たり前なこと言っとんねん?」

と思われるかもしれませんが,公式を覚えてしまうとどう公式を使えばいいのかばかり考えてしまい,何をやっているのか分からなくなってしまう人はたくさんいます.

公式を使う前に「あくまで数え上げたいだけ」ということは常に意識しておいてください.

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樹形図

下図のように道で繋がった町A〜Dがあり,Aから出発してAに戻る旅行プランを考えます.

Rendered by QuickLaTeX.com

一度訪れた町には戻らないとすると,旅行プランは次のように書き上げることができます.

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このように,全ての場合を線で繋いで書き出した図を樹形図といいます.

上の樹形図により,旅行の行程は全部で9通り考えられることが分かります.このように,「ありうる状況をもれなく重複なく数え上げた数」を「場合の数」といいます.

場合の数を考えるときには,樹形図を書いて求めるのが最も基本的です.

場合の数の基本は樹形図である.

和の法則

場合の数が少ないときには,樹形図を用いて考えるのが最も分かりやすく簡単です.しかし,場合の数が多くなれば,樹形図だけで処理することは難しくなってきます.

そこで,場合の数を求めるための基本的な公式として,まずは「和の法則」を解説します.

和の法則

次の公式を「和の法則」といいます.

[和の法則] 事象Aの場合の数をa通り,事象Bの場合の数をb通りとする.また,事象Aと事象Bは同時に起こらないとする.このとき,事象Aと事象Bのいずれかが起こる場合の数は(a+b)通りである.

AもBも同時に起こらなければ,事象Aのa通りと事象Bのb通りはいずれも重複しません.これを図で表すと,

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となりますね.

このことから,事象Aと事象Bのいずれかが起こる場合の数はa+b通りであることが分かります.

和の法則の例

次の問題を[樹形図による解答]と[和の法則による解答]で考えます.

[問1] 2個のサイコロX,Yをふって,出た目の和が3または6となる場合の数を求めよ.

樹形図による解答

[解答]

出た目の和が3または6になる場合を樹形図で書き上げると,以下のようになる.

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よって,全部で7通りである.

[解答終]

まずXの出目を1つずつ固定して,対応するYの出目を全て書き上げています.

このように,樹形図による解法では,1つずつ固定して対応するものを書き上げると,もれなく重複なく数え上げることができます.

和の法則による解答

[解答]

「出目の和が3である事象」と「出目の和が6である事象」は同時に起こり得ないから,[和の法則]より「出目の和が3の場合の数」と「出目の和が6の場合の数」を足せば,求める場合の数が得られる.

出目の和が3となるのは(X,Y)=(1,2),(2,1)の2通り,出目の和が6となるのは(X,Y)=(1,5),(2,4),(3,3),(4,2),(5,1)の5通りである.

よって,求める場合の数は7通りである.

[解答終]

この問題では,結局は条件を満たすXとYの出目を挙げていかなければならず,あまり[和の法則]の有り難みを感じないかもしれません.しかし,もっと複雑で場合の数が多くなってくると,[和の法則]がとても有効にはたらくようになります.

なお,この[和の法則]による解答では,事象Aは「出目の和が3である事象」,事象Bは「出目の和が6である事象」ですね.

[和の法則]は事象Aと事象Bが同時に起こり得ない場合に用いることができる.このとき,「事象Aと事象Bのどちらかが起こる場合の数」は,「事象Aの場合の数」と「事象Bの場合の数」の和で求められる.

積の法則

[和の法則]の他に,数え上げで場合の数を求めるのが困難な時に用いる基本的な公式として,[積の法則]を紹介します.

積の法則

次の公式を[積の法則]といいます.

[積の法則] 事象Aの場合の数をa通り,事象Bの場合の数をb通りとする.事象Aのa通りの全ての場合に対して,事象Bが起こりうるとする.このとき,AとBがともに起こる場合の数はab通りである.

「事象Aのそれぞれの場合に対して,事象Bが起こる」ということを樹形図で描くと

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となりますね.

この樹形図から,事象Aと事象Bがともに起こる場合の数はabとなります.

積の法則の例

次の問題を考えます.

[問2] 町P,町Q,町Rを考える.町Pと町Qは3本の道で繋がれており,町Qと町Rは4本の道で繋がれているとする.このとき,町Pから町Qを通って,町Rへ行く道の選ぶ場合の数を求めよ.

[解答]

町Pと町Qを繋ぐ3本の道のどれを選んでも,町Qと町Rを繋ぐ4本の道を選べるから,[積の法則]より

3\times4=12

となって,求める場合の数は12通り.

[解答終]

[積の法則]は樹形図を書いて考えました.ですから,[問2]で[積の法則]を使うときは,樹形図をイメージしています.

つまり,町Pと町Qを繋ぐ3本の道をA_1A_2A_3とし,町Qと町Rを繋ぐ4本の道をB_1B_2B_3B_4として,以下の樹形図を考えていることになります.

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ですから,[積の法則]は樹形図を使って解いているのとなんら変わりません.

ただ,数が膨大になってくると全てを書き出すのがほとんど不可能になりますから,[積の法則]によって説明しているだけです.[積の法則]はあくまで樹形図が根底にあるのです.

[積の法則]は事象Aの全ての場合に対して,事象Bが起こる場合に用いることができる.このとき,「事象Aと事象Bが同時に起こる場合の数」は「事象Aの場合の数」と「事象Bの場合の数」の和で求められる.

場合の数の基本2|順列の考え方と公式】に続きます.

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