例えば,等比数列
と無限に足し続けていくと,どんどん1に近付いていくことが分かります(このことはこの記事の中で説明します).
このように,数列
この記事では
- 数列の収束の復習
- 無限級数の定義と具体例
を順に説明します.
「極限」の一連の記事
数列の収束の復習
無限級数をきちんと定義するには数列の極限が必要なので,定義を確認しましょう.
簡単な例をいくつか挙げると,
なら なら なら なら,数列 は振動する(発散する)
となりますね.
数列
無限級数の定義と具体例
それでは,無限級数の説明に移ります.
無限級数の定義
ですね.この数列
- ……
となりますね.このようにできた
この数列
と無限に項を足していったものと考えることができます.
まさにこの考え方が無限級数で,きちんと定義を書くと次のようになります.
数列
を考える.このときの数列
一般項が
を
あくまで無限級数は極限なので,
- 極限
が存在するとき は収束する - 極限
が存在しないとき は発散する
といいます.また,無限級数
収束する無限級数の具体例
結論から言えば,この級数は1となります.
のちの記事できちんと計算で求める方法を紹介しますが,ここでは直感的に図形の面積から求めてみましょう.
一辺の長さが1の正方形を用意すると,
さらに,
続いて,
このように1辺の長さが1の正方形を
と区切っていくと,この正方形の面積は
この正方形の面積は
となることが分かります.
普通の極限と同じく無限級数も「足し合わせたときに近付く値」をいうのであって,実際にその値になるとは限らないことに注意しましょう.
いまの問題の無限級数
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