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工業的製法5|クメン法

  
   

この記事では,工業的製法である「クメン法」を説明します.

「クメン法」とともに,高校化学で習う名前の付いた重要な工業的製法を挙げるとすると次の5つです.

  1. オストワルト法
  2. ハーバー・ボッシュ法
  3. 接触法
  4. アンモニアソーダ法(ソルベー法)
  5. クメン法

他にもアルミニウムなどの重要な工業的製法もありますが,上に挙げた5つは名前が問われてもおかしくないくらい特に重要なので,キッチリ覚えてください.

「クメン法」は有機化学の工業的製法で,フェノールの製法です.クメンヒドロペルオキシドなど,ややこしい名前の物質が出てきて苦手意識のある人も多いようですが,実際はそこまで難しいものでもありません.

また,試験でもよく出題されるので,「クメン法」はキッチリ押さえてください.

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クメン法の準備

クメン法と名前が付いていますが,このクメン法でつくりたい物質はフェノールです.

さて,クメン法で出てくる物質を並べておきます.

ベンゼン

最も簡単な芳香族炭化水素ですね.

ベンゼンの構造式 ベンゼン

プロピレン

「プロパン」の1つの単結合が2重結合になった物質なので「プロペン」と言っても正しいですが,「プロピレン」と呼ぶのが一般的です.

プロピレンの構造式 プロピレン

クメン

「ベンゼン」と「プロピレン」を反応させてできます.

クメンの構造式 クメン

クメンヒドロペルオキシド

名前がややこしい物質の代表です.

-\mrm{O}-\mrm{O}-結合をもつ化合物を「ペルオキシド」といいます.「クメンヒドロペルオキシド」は「クメン」と「ヒドロ(水素)」を-\mrm{O}-\mrm{O}-結合でつないでいる「ペルオキシド」という意味です.

よく物質名を問われますので,しっかり名前を覚えてください.

クメンヒドロペルオキシドの構造式クメンヒドロペルオキシド

アセトン

ケトン基-(\mrm{C}=\mrm{O})-をもつ物質の典型的な例ですから,忘れていた人はここで思い出してください.

ケトンの構造式アセトン

フェノール

ベンゼンに\mrm{OH}が付加したものです.これが目的の物質ですね.

フェノールの構造式 フェノール

クメン法の考え方

それではクメン法の説明です.

クメンをつくる

クメンはベンゼンとプロピレンを反応させることで得られます.

ベンゼン + picture_8 → クメン

プロピレンの下の\mrm{C}に付いている\mrm{H}は2つで,クメンの下の\mrm{C}に付いている\mrm{H}は3つなので,\mrm{H}が1つ増えてるように見える人がいるかもしれませんが,それは違います.

これは,ベンゼンはもともと六角形の各頂点に\mrm{H}を含んでいますから,プロピレンが結合した部分の\mrm{H}が一旦取れたのち,下の\mrm{C}に付いて\mrm{H}が3つになったという理屈です.

クメンヒドロペルオキシドをつくる

クメンを空気酸化すると,-\mrm{O}-\mrm{O}-結合がクメンの側鎖の真ん中の炭素と水素の間にでき,クメンヒドロペルオキシドとなります.

クメン → クメンヒドロペルオキシド (酸化)

フェノールをつくる

クメンヒドロペルオキシドを希硫酸で分解するとフェノールとアセトンができます.

クメンヒドロペルオキシド → フェノール + ケトン

この反応は,クメンヒドロペルオキシドからアセトンがぽろっと離れてそのままフェノールになる,という単純なものではなく,かなり複雑な反応になるのですが,それは高校範囲を超えるのでここでは触れません.

ベンゼン+プロピレン→クメン→クメンヒドロペルオキシド→フェノール

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