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ワンステップ数学2|部分積分を使わずに楽に計算する方法

不定積分\dint e^x\sin{x}\,dx\dint e^x\sin{x}\cos{x}\,dx部分積分を使って計算する方法が教科書にも載っており,よく知られています.

しかし,これらの問題は部分積分を何回も使う必­要があり,計算量が多くなりがちでミスしてしまうことがよくあります.特に,プラスマイナスの符号ミスがよくみられます.

そこで,部分積分を使わない計算量を減らすことができる計算方法を解説します.

方法としては,[積の微分公式]を使うわけですが,部分積分も積の微分公式も本質的には同じなのです.しかし,この記事で解説する[積の微分公式]による計算の方が見通しよく計算できます.

少し慣れが必要な方法なので無理に使う必要はありませんが,使える人は是非身に付けてください.

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部分積分の公式 と 積の微分公式

まず,[部分積分の公式]は次の通りです.

[部分積分の公式] 微分可能な関数f(x)g(x)に対して,

\dint f'(x)g(x)\,dx=f(x)g(x)-\dint f(x)g'(x)\,dx

が成り立つ.ただし,'は微分を表す.

この[部分積分の公式]は,次のように導出されます.

[積の微分公式]より,(f(x)g(x))'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)が成り立つので,両辺xに関して積分して

f(x)g(x)=\dint f'(x)g(x)\,dx+\dint f(x)g'(x)\,dx

が成り立ちます.なお,左辺については,微分を積分すると元に戻ることを使っています.

この等式で移項すると,[部分積分の公式]が得られます.

さて,この[部分積分の公式]の導出ですが,大切なことは[積の微分公式]から導出できるということです.したがって,[部分積分の公式]を用いて計算できる積分は,[積の微分公式]を使っても計算できるということになります.

ポイントとしては,[積の微分公式]で(f(x)g(x))'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)f'(x)g(x)の部分が,計算したい積分\dint f'(x)g(x)\,dxになって欲しいというところです.

これについては,この後で説明する例を実際に見てコツを掴んでください.

[部分積分の公式]は[積の微分公式]から導出できるので,[部分積分の公式]を使って計算できる積分は[積の微分公式]を使って計算できる.

積の微分公式による積分

それでは,実際に以下の不定積分を[部分積分の公式]を使わずに,[積の微分公式]から計算します.

次の不定積分を求めよ.

  1. \dint xe^x\,dx
  2. \dint e^x\sin{x}\,dx
  3. \dint e^x\sin{x}\cos{x}\,dx

例1

不定積分\dint xe^x\,dxを計算します.

[積の微分公式]で(f(x)g(x))'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)f'(x)g(x)の部分が,計算したい積分\dint f'(x)g(x)\,dxになるので,f'(x)g(x)=xe^xとなるようにf(x)g(x)を考えるわけです.

つまり,「何を微分すればxe^xが出てくるのか」と考えるわけです.

そう考えるとf(x)=e^{x}g(x)=xとすれば,f'(x)=e^xですからf'(x)g(x)=xe^{x}となって良さそうな気がしますね.

実際に微分すると,

\bra{xe^{x}}'=xe^{x}+e^{x}

ですから,この両辺をxで積分して

xe^{x}=\dint xe^{x}\,dx+\dint e^{x}\,dx

となります.\dint e^{x}\,dx=e^{x}+C (Cは積分定数)なので,

\dint xe^{x}\,dx=xe^{x}-e^{x}+C

と計算されます.

念のため検算します.xe^{x}を積分してxe^{x}-e^{x}+Cになったので,xe^{x}-e^{x}+Cを微分してxe^{x}となれば正しく積分できていることになります.

\bra{xe^{x}-e^{x}+C}'
=\bra{e^{x}+xe^{x}}-e^{x}
=xe^{x}

ですから,正しく積分できていました.

ポイントですが,f'(x)g(x)=xe^xとなるようにf(x)g(x)を選ぶわけですが,f(x)=e^{x}ととれば微分してもf'(x)=e^{x}と変わりません.したがって,e^{x}を含んだ積分ではf(x)=e^{x}と考えることでうまくいくことが多いのです.

[部分積分の公式]を使って積分するなら,

\dint xe^x\,dx
=\dint x\bra{e^x}'\,dx
=xe^{x}-\dint(x)'e^{x}\,dx
=xe^{x}-e^{x}+C

とすることになるわけですが,最初の等号でe^{x}を微分\bra{e^{x}}と見ていることから,本質的には結局同じことをしているのが分かりますね.

例2

不定積分\dint e^x\sin{x}\,dxを計算します.

この問題では,「何を微分すればe^x\sin{x}が出てくるのか」と考えれば良いですね.具体的には,e^{x}\sin{x}を微分するとe^{x}の方を微分したe^{x}\sin{x}が出てきますね.

実際に微分すると,

\bra{e^{x}\sin{x}}'=e^{x}\sin{x}+e^{x}\cos{x}\quad(1)

となります.

しかし,少し困りました.両辺をxで積分すると\dint e^{x}\cos{x}\,dxという今は出てきて欲しくないものが出てきそうです.例1では\dint e^{x}だったので積分できましたが,\dint e^{x}\cos{x}\,dxはすぐに計算はできません.

この解決法として,微分してe^{x}\cos{x}が出てくるものを考えます.e^{x}\cos{x}を微分するとe^{x}\cos{x}が出てきますね.つまり,

\bra{e^{x}\cos{x}}'=e^{x}\cos{x}-e^{x}\sin{x}\quad(2)

です.ここで,(1)-(2)を考えれば,e^{x}\cos{x}が消えてくれそうですね.実際,(1)-(2)

\bra{e^{x}\sin{x}-e^{x}\cos{x}}'=2e^{x}\sin{x}

となります.ここで,微分はまとめられることに注意してください.この両辺をxで積分すると,

e^{x}\bra{\sin{x}-\cos{x}}=2\dint e^{x}\sin{x}\,dx

となります.よって,両辺2で割って,

\dint e^{x}\sin{x}\,dx=\dfrac{1}{2}e^{x}(\sin{x}-\cos{x})

となって,不定積分\dint e^{x}\sin{x}\,dxが得られました.

実は,[部分積分の公式]で\dint e^{x}\sin{x}\,dxを計算しようとすると,[部分積分の公式]を2回使う必要があります.そう考えると,(1)と(2)で[積の微分公式]を2回使ったことも納得できますね.

[部分積分の公式]を使う計算と見比べて納得してください.

例3

不定積分\dint e^x\sin{x}\cos{x}\,dxを計算します.

この問題では,「何を微分すればe^x\sin{x}\cos{x}が出てくるのか」と考えれば良いですね.

具体的には,e^{x}\sin{x}\cos{x}を微分すると,

\bra{e^{x}\sin{x}\cos{x}}'=e^{x}\sin{x}\cos{x}+e^{x}\cos^{2}{x}-e^{x}\sin^{2}{x}\quad(1)

となります.

さて,ここで両辺をxで積分すると出てきて欲しくない\dint e^{x}\cos^{2}{x}\,dx\dint e^{x}\sin^{2}{x}\,dxが出てきますね.そこで,

\bra{e^{x}\cos^{2}{x}}'=e^{x}\cos^{2}{x}-2e^{x}\sin{x}\cos{x}\quad(2)
\bra{e^{x}\sin^{2}{x}}'=e^{x}\sin^{2}{x}+2e^{x}\sin{x}\cos{x}\quad(3)

となります.ここで,(1)-(2)+(3)を考えれば,e^{x}\cos^{2}{x}e^{x}\sin^{2}{x}が消えてくれそうですね.実際,(1)-(2)+(3)

\bra{e^{x}\sin{x}\cos{x}-e^{x}\cos^{2}{x}+e^{x}\sin^{2}{x}}'=5e^{x}\sin{x}\cos{x}

となります.この両辺をxで積分し,5で割って,

\dint e^{x}\sin{x}\cos{x}\,dx=\dfrac{1}{5}e^{x}(\sin{x}\cos{x}-\cos^{2}{x}+\sin^{2}{x})

となって,不定積分\dint e^{x}\sin{x}\cos{x}\,dxが得られました.

この例3では[積の微分公式]を3回使いましたが,[部分積分の公式]で\dint e^{x}\sin{x}\cos{x}\,dxを計算しようとすると,[部分積分の公式]を3回使う必要があります.

例2でもそうでしたが,そう考えると[積の微分公式]と[積の微分公式]が対応している実感がありますね.

[部分積分の公式]を使う計算と見比べて納得してください.

[積の微分公式]を使って積分計算をするときには,「何を微分すれば,欲しい被積分関数が現れるのか」を考える.

 

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