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論理と集合の基本4|命題と集合の関係

  
   

論理と集合の基本3|必要条件と十分条件】の続きです.

前回の記事では,条件pqに対するp\Rightarrow qの形の命題について,「必要条件」と「十分条件」を説明しました.

条件は集合を用いて表すことができるのですが,命題の真偽を集合の包含関係を用いて考えることができます.

この記事では,条件pをみたす集合Pと条件qをみたす集合Qを考えたときの,命題p\Rightarrow qと集合PQの関係について書きます.

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条件と集合

たとえば,まず次の条件pqを考えます.

pxは4の倍数である」,
qxは偶数である」

このとき,命題p\Rightarrow qは真です.

いま,条件pqは「xに関する条件」です.このとき,つぎの集合PQを考えると,PQはそれぞれ条件pqをみたすx全体の集合です.

P=\{x|xは4の倍数\}
Q=\{x|xは偶数\}

pは「xが4の倍数」ということなので,Pは「4の倍数全部の集合」です.qは「xが偶数」ということなので,Qは「偶数全部の集合」です.

このときの,条件pqに対するPQのような集合を「真理集合」と呼びます.

このとき,集合の包含関係をみるとP\subset Qとなっています.これは,素朴に

P=\{\dots,-4,0,4,\dots\}
Q=\{\dots,-4,-2,0,2,4,\dots\}

と書き出せば分かります.

「命題の真偽」と「集合の包含関係」

上で「条件」(pq)と「条件を表す集合」(PQ)を考えました.これについて,次の「命題と集合の関係」が成り立ちます.

[命題と集合の関係] 条件pqを考え,pqの真理集合をそれぞれPQとする.このとき,「命題p\Rightarrow qが真である」ことと,「P\subset Qである」ことは同値

上の例をみると,たしかにこれが成り立っていることが分かります.逆に言えば,

「命題p\Rightarrow qが偽である」ことと,「P\not\subset Qである」ことは同値

となります.なお,条件rsに対し,r\Leftrightarrow sであるとは,命題r\Rightarrow ss\Rightarrow rがともに真であることをいいます.このことは前回の記事で説明した通りです.

さて,この「命題と集合の関係」は次のように理解することができます.

「命題p\Rightarrow qが真である」とは「条件pが成り立つとき,必ず条件qが成り立つ」ということであり,一方,「P\subset Q」とは「集合Pに属する要素xが全て集合Qにも属している」ということでした.

これは次のように言い換えることで同じことを言ってることが分かります.

「命題p\Rightarrow qが真である」
⇔「条件pが成り立つとき,必ず条件qが成り立つ」
⇔「条件pをみたすxは必ず条件qをみたす」
⇔「集合Pに属する要素xが全て集合Qにも属している」
P\subset Q

「命題と集合の関係」のイメージ

「命題と集合の関係」をベン図を使って表すことを考えます.

pqを条件とし,pqの真理集合をそれぞれPQとします.このとき,集合PQの関係を3種類の場合に分けて考えます.

  1. P\subset Q
  2. P\cap Q\neq\emptysetだが,P\subset QでもQ\subset Pでもない.
  3. P\cap Q=\emptyset

パターン1

P\subset Q」のときについて考えます.

これをベン図で書くと下図のようになります.ただし,Uは全体集合です.

論理と集合の基本pic7

PQの定め方から,条件pをみたすxP(青丸)に属し,条件qをみたすxQ(黒丸)に属します.

したがって,条件pをみたすxは必ず条件qをみたします.これは,「P\subset Qならばp\Rightarrow qである」ということに他なりません.

この例としては,上に挙げた

pxは4の倍数である」,
qxは偶数である」

をイメージすればよいでしょう.

パターン2

P\cap Q\neq\emptysetだが,P\subset QでもQ\subset Pでもない」ときについて考えます.

これをベン図で書くと下図のようになります.ただし,Uは全体集合です.

論理と集合の基本pic8

このときはpは(qの)必要条件でもないし,十分条件でもありません.ですから,qは(pの)必要条件でもないし,十分条件でもありません.

この例としては,

pxは2の倍数である,
qxは3の倍数である

をイメージすればよいでしょう.このとき,

P=\{\dots,-2,0,2,4,6,\dots\}
Q=\{\dots,-3,0,3,6,\dots\}

なので,P\cap Qは6の倍数の集合だからP\cap Q\neq\emptysetですし,当然P\not\subset QかつQ\not\subset Pも成り立ちます.

パターン3

P\cap Q=\emptyset」のときについて考えます.

これをベン図で書くと下図のようになります.ただし,Uは全体集合です.論理と集合の基本pic9

「パターン2」と同じく,このときもpは(qの)必要条件でもないし,十分条件でもありません.ですから,qは(pの)必要条件でもないし,十分条件でもありません.

この例としては,

pxは偶数である,
qxは4の倍数に1加えた整数である

をイメージすればよいでしょう.このとき,

P=\{\dots,-2,0,2,4,6,\dots\}
Q=\{\dots,-1,1,3,5,7,\dots\}

なので,P\cap Q=\emptysetとなります.

論理と集合の基本5|「逆,裏,対偶」と対偶の利用】に続きます.

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