根号について,次の問題に正しく答えられますか?
実数
これが正しく言えなければ,例えば
この記事では
- 平方根と根号の基本
- 二重根号の外し方
を順に説明します.
平方根と根号の基本
まずは平方根と根号の定義を確認しておきましょう.
例えば,
正の実数に対して平方根は必ず正負の2つ存在し,
例えば,
「
平方根と根号の性質
次の平方根と根号の性質は当たり前にしておきましょう.
次が成り立つ.
- 実数
が 以上の実数 の平方根なら, も の平方根である. - 正の実数
に対して, - 正の実数
, に対して, が成り立つ.
(1)実数
(2)
(3)
2乗の平方根
ここで冒頭の問題について,実数
実数
が成り立つ.
つまり,
以下で証明しますが,根号
[1]
よって,
[2]
よって,
繰り返しますが,大切なことは根号が
例えば,
は公式で の場合に相当するので は公式で の場合に相当するので
となります.実際,きちんと計算すれば,確かに
となりますね.
上の公式の右辺は絶対値
実数
絶対値について詳しくは以下の記事を参照してください.

絶対値の定義から一瞬で解ける問題
二重根号
根号
のように二重根号は外せる場合があります.
二重根号を外すには,実数
実数
が成り立つ(複号同順).ただし,左辺の根号の中は
が従う.
具体例
いくつか具体例を考えてみましょう.
例1
となる.ただし,最後の等式では,
例2
となる.ただし,最後の等式では,
例3
となる.ただし,
二重根号でありがちなミス
上の例3で
とするミスがよくあるのですが,どこが間違いが分かりますか?
間違いは根号を外すときで,
とするのが正しいですね.
このように,
としようが,
としようが同じ結果になります.
上の例3の解答で最後に根号
このように,二重根号を外す際には根号の中身の正負に注意するようにしてください.
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