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図形と方程式2|「方程式が表すグラフ」ってそもそも何?

中学校では「方程式y=ax+bxy平面上の直線を表す」と学びます.

実際,xy平面上の傾きa,切片bの直線はy=ax+bとなります.

しかし,実はy=ax+bxy平面上の全ての直線を表せるわけではないことは知っておく必要があります.つまり,y=ax+bの形の方程式では表せないxy平面上の直線が存在します.

高校数学では,y=ax+bでは表せないxy平面上の直線も表すことができる一般の直線の方程式を学びます.

直線の方程式は「図形と方程式」の分野の基本ですから,確実に押さえてください.

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方程式の表す図形

「直線の方程式」を学ぶ前に,そもそも「方程式の表す図形(グラフ)」というものが何かを知っておく必要があります.

方程式と恒等式

未知数を含んだ等式には

  • 方程式
  • 恒等式

の2種類があります.

任意の未知数に対して成り立つ等式を恒等式といい,特定の未知数に対してのみ成り立つ等式を方程式という.

具体的には,

  • (x+1)(x-2)=x^2-x-2
  • x^2+xy+y^2+2=(x+y)^2-xy+2

任意のx, yに対して成り立つので恒等式で,

  • x^2-2x-3=0
  • x^2+y^2=1

特定のx, yに対してのみ成り立つので方程式です.

「方程式」といえば,1次方程式2x+6=0や2次方程式x^2+5x+6=0のような未知数が1つしか含まれていない等式のことをイメージしがちですが,実はy=2x+1x^3+y^2=5といった未知数が2つ含まれている等式も方程式と呼びます.

さて,「xyの方程式の表す図形」は次のように定義されます.

xyの方程式f(x,y)=0に対して,f(a,b)=0を満たす点(a,b)の全体からできるxy平面上の図形を,方程式f(x,y)=0の表す図形(グラフ)という.

逆に,xy平面上の図形Cがあり,この図形Cを表すxyの方程式を図形Cの方程式という.

例1

ここで,xyの方程式y=2x+1について考えましょう.たとえば,

  • (0,1)
  • (1,3)
  • (\pi,2\pi+1)

などは方程式y=2x+1を満たすので,これらは方程式y=2x+1の表す図形上の点です.一方,

  • (0,2)
  • (0,100)
  • (\pi,5)

などは方程式y=2x+1を満たさないので,これらは方程式y=2x+1の表す図形上の点です.

このように,方程式y=2x+1を満たす点(x,y)xyを図示すると,下図のようになります.

Rendered by QuickLaTeX.com

方程式y=4x+3を満たす点,満たさない点はともに無限にありますが,全ての(x,y)で方程式y=2x+1を満たすか否かを確認していき,方程式y=2x+1をみたす(x,y)=(a,b)全部からできる図形を「方程式y=2x+1の表す図形」というわけですね.

例2

方程式x^3+y^2=5を考えましょう.

例1と同じく,全ての(x,y)で方程式x^3+y^2=5をみたすか否かを確認していき,方程式x^3+y^2=5をみたす点全部からできる図形を「方程式x^3+y^2=5の表す図形」といいます.

よって,方程式x^3+y^2=5の表す図形がどんな形か分からなくても,点(1,-2)や点(-2,1)がこの図形上にあるかどうかということは,実際に代入してみれば分かります.

方程式x^3+y^2=5の左辺に(x,y)=(1,-2)を代入すると,

\begin{align*} x^3+y^2=1^3+(-2)^2=1+4=5 \end{align*}

だから,方程式x^3+y^2=5を満たし,(1,-2)は方程式x^3+y^2=5の表す図形上の点であることが分かります.

一方,方程式x^3+y^2=5の左辺に(x,y)=(-2,1)を代入すると,

\begin{align*} x^3+y^2=(-2)^3+1^2=-8+1=-7\neq5 \end{align*}

となって,方程式x^3+y^2=5を満たし,(-2,1)は方程式x^3+y^2=5の表す図形上の点ではないことが分かります.

直線の方程式

さて,準備が終わったので,直線の方程式の説明に移ります.

結論から言えば,次が成り立ちます.

xy平面上の図形\ellについて,次は同値である.

  1. 図形\ellは方程式ax+by+c=0 (a, b, cは定数,(a,b)\neq(0,0))で表せる.
  2. 図形\ellは直線である.

つまり,「自由にxy平面上に直線を引くと,この直線はax+by+c=0の形で表される」し,「方程式ax+by+c=0xy平面上の直線を表す」というわけですね.

この方程式ax+by+c=0 (a, b, cは定数,(a,b)\neq(0,0))を「一般の直線の方程式」といいますが,ここでは「一般の直線の方程式」の詳しい説明はのちの記事で述べることとします.

なお,「a, bの少なくとも一方は0でない」という条件は,a=b=0ならc=0となって直線を表さない式になってしまうからです(もしa=b=c=0なら図形はxy平面全体,a=b=0かつc\neq0なら図形は存在しません).

また,次の言葉も定義しておきます.

xy平面上の直線\elly軸,x軸との交点を,それぞれ直線\elly軸切片x軸切片という.

中学校で習う直線の方程式y=ax+bの切片by軸切片のことですね.

さて,次に例を使ってxy平面上の直線を考えてみます.

例1

方程式-2x+3y+5=0を考えます.

この方程式はax+by+c=0a=-2, b=3, c=5の場合なので直線を表しますね.

方程式-2x+3y+5=0の表す直線のx軸切片,y軸切片をそれぞれ(a,0)(0,b)とします.

x軸切片,y軸切片は方程式-2x+3y+5=0の表す直線上の点ですから,代入してもこの式が成り立ちます.

代入すると,

\begin{align*} &-2a+3\cdot0+5=0 \iff a=\frac{5}{2}, \\&-2\cdot0+3b+5=0 \iff b=-\frac{5}{3} \end{align*}

となり,方程式-2x+3y+5=0x切片,y切片はそれぞれ\bra{\dfrac{5}{2},0}\bra{0,-\dfrac{5}{3}}と分かります.

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例2

方程式2y-4=0を考えます.

この方程式はax+by+c=0a=0, b=2, c=-4の場合なので直線を表しますね.

\begin{align*} 2y-4=0 \iff y=2 \iff y=0x+2 \end{align*}

と変形できるので,これを中学生の知識で考えるなら,傾きが0で,y切片が2の直線となります.傾きが0であることから,この直線はx軸に平行な直線となりますね.

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しかし,「方程式に代入して成り立つ点の集まりがグラフである」という基本に立ちかえれば,次のようにも説明できます.

たとえば,

  • (0,2)
  • (-2,2)
  • (\pi,2)
  • (2000,2)

などはいずれも方程式2y-4=0を満たします.このように,任意の実数aに対して,(x,y)=(a,2)2y-4=0を満たすので,点(a,2)はグラフ上の点です.

このような点をxy平面上にプロットすると,上のようなx軸に平行な直線になることが分かりますね.

例3

方程式2x+6=0を考えます.

この方程式はax+by+c=0a=2, b=0, c=6の場合なので直線を表しますね.

上の例2では,y=の形に直すことができたので傾きが分かりましたが,方程式2x+6=0にはyが含まれていないのでy=の形に変形することができません.

そこで例2の後半で考えたように,やはり「方程式に代入して成り立つ点の集まりがグラフである」という基本に立ち返れば,任意の実数bに対して,(x,y)=(-3,b)2x+6=0を満たすので,点(-3,b)はグラフ上の点です.

よって,2x+6=0の表す図形は以下のようにy軸に平行な直線になります.

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さて,この記事の冒頭で「実はy=ax+bxy平面上の全ての直線を表せるわけではない」と述べましたが,このようなy軸に平行な直線がy=ax+bで表せない直線になっています.

これはy=ax+bの形の方程式ではどうしてもyが消えることがなく,x=A (Aは定数)の形に変形できないからです.

一方で,yにも係数を付けたax+by+c=0ならb=0の場合を考えれば,x=Aの形の方程式も表すことができ,y軸に平行な直線も表せるようになります.

最後まで読んで下さってありがとうございました!

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