クラス授業の2つのメリットと2つのデメリット

勉強法・マインド
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学校では毎日クラス授業を受けるでしょうし,塾・予備校に通っている人は学校が終わってからもクラス授業を受けるかもしれません.

教育システムという観点から見れば,教師が一度喋るだけで多くの生徒に対して授業ができるので,クラス授業は非常に効率的であるといえます.

そのためクラス授業は多くの教育機関で基本的な授業形態とされていますが,授業を受ける側から見ればクラス授業にはメリットだけでなくデメリットもあることには気をつけたいところです.

この記事では

  • クラス授業のメリット
  • クラス授業のデメリット

を順に説明します.

クラス授業のメリット

まずはクラス授業の良い点から考えていきましょう.

全ての範囲をさらうことができる

クラス授業の最大のメリットは全ての範囲をさらえる点です.

学校の授業などクラス授業ではきちんとカリキュラムが組まれていることが多く,多くの場合でやるべき内容は全て通過することになります.

そのため,カリキュラムを終えると全体像をつかめるようになっているので,入試を意識する段階になると勉強の目標を立てやすくなります.

おぼろげながらでも一度授業で聞いた記憶があれば,復習として自分でやり直すのはかなり楽です.

例えるなら,地図もなしに知らない土地を歩き回ると迷子になってしまうことも多いですが,一度ガイドのもとでその土地を見て回る経験をしていれば,次にその土地を歩いたときに迷子になりにくいようなものですね.

授業内容を一度で理解することは難しいですが,「その科目の地図を作る」という意識でクラス授業を利用するのはクラス授業のオススメの受け方です.

仲間と競える

一人で勉強できる人はいいのですが,孤独に黙々と勉強を続けられる人はそこまで多くありません.

そういう意味では同じ授業を受けて同じ試験を受ける切磋琢磨できる仲間がいるというのは大切なことです.

私が高校のときに「受験は団体戦だ!」と言っている先生がいましたが,団体戦とまではいかなくても「仲間も頑張っているから自分も頑張れる」ということはあると思います.

受験は自分以外の全ての受験生が相手ですから,そういう勝ち負けを普段から意識して勉強することも,入試の良い予行演習になることもあります.

一人でこういったことはなかなかできませんね.

模試は自分の実力を測るものであると同時に,入試の予行演習的に「勝負の場」を経験するという意味ももちます.

競う相手を作ることでモチベーションを維持することができるからですね.

クラス授業のデメリット

次にクラス授業の良くない点を考えていきましょう.

自分に合った勉強ができない

授業は多くの生徒に同時に教えられるということは,その反面(少人数制のクラス授業でない限り)個人に合わせて授業を進めること難しいということに繋がります.

私の経験上,10人程度まではそれぞれの生徒の理解度を把握して,理解の速い生徒には別々に課題を出したりできますが,それ以上になるとそういったところまではなかなか配慮できません.

その結果,

  • 理解の速い人は退屈な授業になりがち
  • 理解が遅れている人は「置いていかれる」という状況に陥りがち

になります.

理解が速いならまだマシですが,理解が遅れている人にはクラス授業は苦痛でしかありません.

理解が遅れている人は,その場の理解はひとまずおいて(先ほどのクラス授業のメリットで書いたように)「その科目の地図を作る」という意識でクラス授業を受け,個々の分野の理解はのちの自習で埋めるというのがオススメです.

また,理解の速い人は進んで発展的なないように手をつけることを意識すると良いかも知れません.

演習が少ない

多くの場合で理論と実践にはギャップがあります.

つまり,理解できていても実際に自分の頭で解こうと思うと意外と解けないことがあります.

この理解できてるけど実践力が甘い状態で試験に挑むと,「やったのに解けない」ということが起こります.

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学習のカリキュラムが終わった入試前にはクラス授業で演習に取り組むことも多いですが,それまでは普通のクラス授業で演習の経験を積む機会はそれほど多くありません.

そのため,クラス授業を受けて理解できるようになることは可能でしょうが,実際に問題を解けるレベルになるのはかなり難しいといえます.

さらに苦手科目ならクラス授業だけで理解するのも難しいでしょう.

まとめ

クラス授業は「一度の授業でクラス全員の能力を1上げれば,40人クラスなら全体で40上がったことになる」という教育システムです.

一方,個人授業では個人に合わせた授業ができるため,個別授業では「一度の授業で1人の能力を3上げる」ということが可能になります.そのため,多くの場合でクラス授業より教わる側のメリットが大きいのは疑いようがありません.

しかし,現代の教育システムでは教える側の人間よりも生徒の方が多いので,クラス授業が基本となってしまうことは仕方がありません.

そのため,我々はクラス授業とうまく付き合っていく必要があり,

  • 授業では何を得るか
  • 授業以外では何をするべきか

を意識しておくことが大切です.

上で説明したようなクラス授業のメリットとデメリットを意識すると,クラス授業を最大限活用することができるでしょう.

 

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