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微分の基本7|方程式の解の個数,不等式の証明

  
   

微分の基本6|関数の最大値,最小値】の続きです.

前回の記事までで,増減表を用いて関数の極値や最大値,最小値を求められるようになりました.

これらを利用して,方程式の解の個数を調べたり,不等式の証明をすることができます.

やはり,やることは今までと同じく,導関数を求めて増減表を書きます.

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方程式の解の個数

次の[事実]を直接使う必要はありませんが,イメージとして当たり前にしておきましょう.

[事実1] 関数f(x)g(x)に対して,「グラフy=f(x)y=g(x)の共有点の個数」と「方程式f(x)=g(x)の解の個数」は一致する.

念のため,証明しておきます.

[証明]

\alphaがグラフy=f(x)y=g(x)の共有点のx座標」であることと,「\alphaが方程式f(x)=g(x)の解」であることは同値である……(*)ことを示す.

[1] \alphaがグラフy=f(x)y=g(x)の共有点のx座標のとき

x=\alphaでの共有点の座標を(\alpha,\beta)とする.

このとき,\beta=f(\alpha)\beta=g(\alpha)をみたすから,f(\alpha)=g(\alpha)となる.

よって,\alphaf(x)=g(x)の解である.

[2] \alphaが方程式f(x)=g(x)の解のとき

\beta=f(\alpha)=g(\alpha)とおくと,\beta=f(\alpha)\beta=g(\alpha)をみたす.

よって,点(\alpha,\beta)はグラフy=f(x)y=g(x)の共有点である.

[1],[2]より,(*)が示された.よって,「グラフy=f(x)y=g(x)の共有点の個数」と「方程式f(x)=g(x)の解の個数」は一致する.

[証明終]

このように,「グラフy=f(x)y=g(x)の共有点」と「方程式f(x)=g(x)の解」が1つずつ対応することがイメージとしてもてていれば,[事実]は当たり前ですね.

この[事実]を用いて,方程式の解の個数を求めます.

例1

方程式x^3-3x^2-2=0の解の個数を考えます.

f(x)=x^3-3x^2-2とします.f(x)の導関数は,f'(x)=3x^2-6xなので,

f'(x)=0
\Lra 3x^2-6x=0
\Lra x(x-2)=0
\Lra x=0,2

です.また,

f(0)=0^3-3\times0^2-2=-2
f(2)=2^3-3\times2^2-2=-6

なので,増減表は

\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|} \hline x & \dots & 0 & \dots & 2 & \dots  \\ \hline f'(x) & + & 0 & - & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & -2 & \searrow& -6 & \nearrow \\ \hline \end{array}

となります.また,\li_{x\to\infty}f(x)=\infty\li_{x\to\infty}f(x)=-\inftyです.

よって,方程式x^3-3x^2-2=0をみたす解は1つです.

[事実1]から,「y=x^3-3x^2-2y=0の共有点の個数」と「方程式x^3-3x^2-2=0の解の個数」が等しいです.なお,y=0x軸ですね.

上の増減表からグラフを描いて,確かにy=x^3-3x^2-2y=0の共有点は1個となっています.増減表とグラフを結びつけてイメージできるようにしてください.

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例2

実数aに対して,方程式x^3-3x^2-2=aの解の個数を考えます.

左辺は例1と同じですから,f(x)=x^3-3x^2-2とすると,増減表は

\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|} \hline x & \dots & 0 & \dots & 2 & \dots  \\ \hline f'(x) & + & 0 & - & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & -2 & \searrow& -6 & \nearrow \\ \hline \end{array}

となります.また,\li_{x\to\infty}f(x)=\infty\li_{x\to\infty}f(x)=-\inftyです.

よって,方程式x^3-3x^2-2=aをみたす解は

  • a<-6,-2<aのとき,1個
  • a=-6,-2のとき,2個
  • -6<a<-2のとき,3個

となります.

[事実1]から,「y=x^3-3x^2-2y=aの共有点の個数」と「方程式x^3-3x^2-2=0の解の個数」が等しいです.なお,y=ax軸に平行で(0,a)を通る直線ですね.

上の増減表からグラフを描いて,確かにy=x^3-3x^2-2y=aの共有点は

  • a<-6,-2<aのとき,1個
  • a=-6,-2のとき,2個
  • -6<a<-2のとき,3個

となっています.

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不等式の証明

不等式の証明も,方程式の時と同様に,次の[事実2],[事実3]は当たり前にしておいてください.

[事実2] 関数f(x)g(x)に対して,「グラフy=f(x)y=g(x)より『下側』にあること」と「不等式f(x)<g(x)が成り立つこと」は同値である.

[事実3] また,「グラフy=f(x)y=g(x)より『上側』にないこと」と「不等式f(x)\le g(x)が成り立つこと」は同値である.

「下側」,「上側」とは,正確な表現ではありませんが,要するにそれぞれ「y方向に関して負の方にある」,「y方向に関して正の方にない」ということを述べています.

証明は方程式の場合と似たようなものなので省略します.

例3

方程式3x^4-2x^3-3x^2+2\ge0を示します.

f(x)=3x^4-2x^3-3x^2+2とします.f(x)の導関数は,f'(x)=12x^3-6x^2-6xなので,

f'(x)=0
\Lra 12x^3-6x^2-6x=0
\Lra x(2x+1)(x-1)=0
\Lra x=-\f{1}{2},0,1

です.また,

f\bra{-\f{1}{2}}=3\times\bra{-\f{1}{2}}^4-2\times\bra{-\f{1}{2}}^3-3\times\bra{-\f{1}{2}}^2+2=\f{27}{16}
f(0)=3\times0^4-2\times0^3-3\times0^2+2=2
f(1)=3\times1^4-2\times1^3-3\times1^2+2=0

なので,増減表は

\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|c|c|} \hline x & \dots &-\f{1}{2} & \dots & 0 & \dots & 1 & \dots  \\ \hline f'(x) & - & 0 & + & 0 & - & 0 & + \\ \hline f(x) & \searrow &\f{27}{16} & \nearrow & 2 & \searrow & 0 & \nearrow \\ \hline \end{array}

となります.また,\li_{x\to\pm\infty}f(x)=\inftyです.

よって,方程式3x^4-2x^3-3x^2+2\ge0が示されました.

[事実3]から,「y=3x^4-2x^3-3x^2+2y=0より『上側』にないこと」と「不等式3x^4-2x^3-3x^2+2\ge0が成り立つこと」は同値です.なお,y=0x軸ですね.

上の増減表からグラフを描いて,確かにy=3x^4-2x^3-3x^2+2y=0の上側にはありません.増減表とグラフを結びつけてイメージできるようにしてください.

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