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剛体の運動4|物体の重力はドコにはたらく?重心とは?

剛体についての一連の記事で繰り返していますが,剛体にはたらく力は

  • 力の大きさ,向き
  • 力の作用点

を考えることが大切なのでした.

前回の記事で考えた物体を壁に立てかけるような場合には,摩擦力や垂直抗力の力の作用点は明確ですが,重力はどこが作用点なのでしょうか?

一般に,剛体の重心の作用点を「重心」といい,いびつな剛体の重心を求めることは高校範囲では難しいですが,対称な形の剛体の重心はそれほど難なく求めることができます.

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重心

例えば,円板の中心に糸をつけて静かに糸で吊るすと,円板は水平の状態で静止します.

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これは剛体にはたらく力のつりあいから

  • 円板にはたらく重力
  • 糸による張力

がつりあっている状態になっています.

このことから,円板にはたらく重力は円板の中心にはたらいているということになります.

ここで,重心を定義しておきましょう.

剛体にはたらく重力の合力の作用点を,その剛体の重心という.

「重力の作用点」ではなく,「重力の合力の作用点」としているのには理由があります.

例えば,円板には中心にのみ重力がはたらくわけではなく,円板の至る部分に重力がはたらいています.

しかし,これではかなり考えづらいので,剛体の全ての箇所にはたらく重力を合成して考え,このときの重力の合力の作用点を「重心」というのです.

「重心」はそういう意味では,剛体の「中心」というイメージにも繋がります.

なお,数学では「三角形の重心」を習いますが,均質な三角形の板の「物理的な重心」は「数学的な重心」に一致します.

また,重心に関しては次の[事実]も非常に大切です.

剛体が線対称な図形であれば,重心はその対称の軸上にある.

例えば,ある直線\ellに関して左右対称な板があったとき,重心はその直線\ell上にあるわけですね.

重心の例

重心の例をいくつか挙げます.

例1

すでに円板の重心は円板の中心であることを事実として紹介しましたが,上の[事実]からこのことを説明しておきましょう.

円板の中心Oを通る直線\ellを引くと,円板は\ellを軸として線対称ですから,[事実]から円板の重心は直線\ell上にあります.

同様に,円板の中心Oを通る\ellとは異なる直線\ell'を引くと,直線\ell'を軸として線対称ですから,円板の重心は直線\ell'上にあります.

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さて,円板の重心は直線\ell上にあり,かつ直線\ell'上にあることが分かりました.

直線\ell上かつ直線\ell'上にある点は中心Oですから,円板の重心は中心Oであることが分かりました.

例2

半径5の円板D_1

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から,下図のように半径2の円板D_2をくり抜いた板D

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の重心を考えます.

まず,Dは線対称な図形なので,[事実]からDの重心が対象の軸上にあることはすぐに分かりますね.

ここで,

  • Dの重心をA
  • もともとの円板の重心を\mrm{A_1}
  • くり抜かれた円板部分の重心を\mrm{A_2}

とすると,例1でみたように\mrm{A_1}D_1の中心,\mrm{A_2}D_2の中心です.

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\mrm{A_1}\mrm{A_2}の相似比は5:2なので,\mrm{A_1}\mrm{A_2}の面積比は25:4ですから,

  • \mrm{A_1}にはたらくD_1の重力の大きさ
  • \mrm{A_2}にはたらくD_2の重力の大きさ
  • AにはたらくDの重力の大きさ

の比は25:4:21となります.

また,DD_2を組み合わせるとD_2になるので,

  • AにはたらくDの重力
  • \mrm{A_2}にはたらくD_2の重力

の合力の作用点は\mrm{A_1}となります.

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よって,\mrm{A_1}は線分\mrm{AA_2}4:21に内分することが分かります.

以上より,Aは線分\mrm{A_1A_2}4:25に外分する点と分かりました.

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