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図形と方程式の基本6|円の方程式

  
   

形と方程式の基本5|2点間の距離,点と直線の距離】の続きです.

前回の記事までで,xy平面上の点や直線に関する性質について説明しました.

「円」は「中心の位置」と「半径」が分かれば描くことができます.これは,コンパスで円を書くことをイメージすれば分かりやすいでしょう.

一般に,xy平面上の中心(x_1,y_1),半径rの「円の方程式」は

(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2

と表されます.この記事では,xy平面上の「円」について説明します.

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円の定義と特徴付け

「円の方程式」を考える前に,「円」の定義と特徴付けを最初に確認しておきます.

円の定義

「円」の定義は次の通りです.

[定義] 平面上の図形C上の全ての点が,ある点Oから一定の距離r(>0)にあるとき,図形Cをという.また,この点Oを円Cの中心といい,r半径という.

平たく言えば,「円」は「1点からの距離が等しい点を全部の集合」のことを言います.

円の特徴付け

円で重要なことは,「円は『中心』と『半径』によって特徴付けられる」ということです.

つまり,「『中心』と『半径』が分かれば,それがどんな円であるかが分かる」ということです.ですから,「どんな円ですか?」と聞かれたときには,その円の「中心」と「半径」を答えればそれでよいわけですね.

このことは,あなたもよく知っているコンパスで円を描く様子を思い浮かべれば理解できると思います.コンパスで円を書くときは,

  1. コンパスを広げる
  2. 紙に針を刺す

という手順を踏んでから線を引くはずですが,この1と2は,

  1. 半径を決める
  2. 中心を決める

ということに対応していることが分かります.このことから,この「半径」と「中心」さえ決めてしまえば,確かに円が描ける,つまり円が決まることが分かりますね.

円の方程式

次に,「円の方程式」について説明します.以下で注意して読んで欲しいことは,そのときに議論していることが

xy平面上の円」→「円の方程式」

なのか

「円の方程式」→「xy平面上の円」

なのかということです.

「円の方程式」はあくまで式であって,図形ではありません.一方,「円」はあくまで図形であって,式ではありません.ですから,「図形」と「方程式」を区別し,

  1. xy平面上の「図形」が先に与えられているのか
  2. xyの「方程式」が先に与えられているのか

を意識して下さい.

「平方完成型」の円の方程式

次の[円の方程式]の公式は,【図形と方程式の基本5|2点間の距離,点と直線の距離】の「2点間の距離」を理解していれば,覚えていなくてもすぐに導けます.

[円の方程式] x_1y_1は実数,rは正の数とする.xy平面上の中心(x_1,y_1),半径rの円の方程式は

(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2 \dots (*)

と表される.逆に,式(*)で表されるxy平面上の図形は,中心(x_1,y_1),半径rの円を表す.

 [証明]

図形と方程式14

[1] 図のように,xy平面上の中心(x_1,y_1),半径rの円を考えます.

円の[定義]から,円の中心(x_1,y_1)と円上の任意の点(x,y)との距離はrなので,三平方の定理より,

(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2

です.これは式(*)が円であることに他なりません.

図形と方程式15

[2] 逆に,今度は式(*)を考えます.

このとき,三平方の定理の逆より,3辺の長さがrx-x_1y-y_1の直角三角形で,rが斜辺となっているようなものが存在します.

つまり,右の図のような点(x,y)全部の集合が式(*)が表す図形ですから,点(x y)は点(x_1,y_1)と距離rの位置にある点全部の集合です.

これは円の定義そのものですから,式(*)を表す図形は中心(x_1,y_1),半径rの円であることが分かります.

 [証明終]

この証明を見ると,円の方程式は「三平方の定理」が本質にあることが分かりますね.

とくに,中心が原点(0,0)のとき,すなわちx_1=y_1=0のとき,円の方程式は

x^2+y^2=r^2

となります.この式もよく見かけることになるでしょう.

「展開型」の円の方程式

x_1y_1を実数,rを正の数とするとき,方程式(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2は円を表します.これを展開して整理すると,

x^2-2x_1x+y^2-2y_1y+\left({x_1}^2+{y_1}^2-r^2\right)=0

となります.

ここでは逆に,方程式

x^2+ax+y^2+by+c=0\dots(1)

がどのような図形を表すのかを考えます.

「……円じゃないの?」と思うかもしれませんが,実は無条件で円とはなりません.

(1)xyそれぞれについて平方完成して整理すると,

\left(x+\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(y+\dfrac{b}{2}\right)^2=\dfrac{a^2}{4}+\dfrac{b^2}{4}-c\dots(1)'

となります.当然ですが,(1)’は(1)を式変形しただけなので,全く同じものです.

(1)’の左辺は(\quad)^2+(\quad)^2なので常に0以上であることにまず注意しておきます.

(1)’の右辺が負の場合

(1)’の左辺は常に0以上でしたから,(1)’の右辺が負の数なら(1)’の等号は成り立ちえません.

よって,この場合,(1)が表す図形は存在しません.

(1)’の右辺が0の場合

(1)’の左辺が0となるのは,x=-\dfrac{a}{2}かつy=-\dfrac{b}{2}のときに限ります.

つまり,(1)が表す図形は点\left(-\dfrac{a}{2},-\dfrac{b}{2}\right)となります.

(2)の右辺が正の場合

(1)’の左辺が正の場合は,円の方程式そのものです.

したがって,(1)が表す図形は中心\left(-\dfrac{a}{2},-\dfrac{b}{2}\right),半径\sqrt{\dfrac{a^2}{4}+\dfrac{b^2}{4}-c}となります.

まとめ

このように,円は,「平方完成型」の方程式

(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2

「展開型」の方程式

\left(x+\dfrac{a}{2}\right)^2+\left(y+\dfrac{b}{2}\right)^2=\dfrac{a^2}{4}+\dfrac{b^2}{4}-c

のどちらでも表すことができます.

円の直径,半径が分かっている場合は,そのまま式にできる「平方完成型」が便利で,そうでないときは「展開型」が便利なことが多くあります.

結局,どちらの式でも同じですから,どちらの式を使うかは使いやすい方を選ぶと良いでしょう.

図形と方程式の基本7|円と直線の共有点】に続きます.

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