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図形と方程式の基本8|円の接線の方程式

  
   

図形と方程式の基本7|円と直線の共有点】の続きです.

前の記事では,どのようなときに

  1. 直線と円がちょうど2つ共有点をもつ
  2. 直線と円がちょうど1つ共有点をもつ(接する)
  3. 直線と円が共有点をもたない

となるのかについて説明しました.この記事では,2の「直線と円がちょうど1つの共有点をもつ(接する)場合」について,接線が円に対してどのように得られるのかを説明します.

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円に接する直線の方程式

原点中心,半径rの円x^2+y^2=r^2に接する直線の方程式を考え,円と直線の接線の座標を(\alpha,\beta)とします.

このときの直線の方程式は次で求められます.

[定理] 原点中心,半径rの円x^2+y^2=r^2に点(\alpha,\beta)で接する直線lの方程式は次で得られる.

l:\alpha x+\beta y=r^2

形としては,円の方程式x^2+y^2=r^2xを1つだけ\alphaに変え,yを1つだけ\betaに変えたものになっています.

これはベクトルを使えばまさに直ちに導出される事実なのですが,ここではベクトルを使わずに図形と方程式的に考えてみます.

公式の導出

直線の方程式はy軸に平行な場合,x軸に平行な場合は少し特殊でした.

ですから,[定理]の導出では,

  1. 接線lx軸に平行な場合
  2. 接線ly軸に平行な場合
  3. 接線lx軸にもy軸にも平行でない場合

に場合分けして考えます.

接線がx軸に平行な場合

図形と方程式19

このとき,直線lは点(0,r)または(0,-r)で円に接します.

(0,r)で接する場合,直線lの方程式はy=rです.いま,(\alpha,\beta)=(0,r)から\alpha=0,\beta=rですから,l:y=r

y=r\Leftrightarrow 0x+ry=r^2\Leftrightarrow \alpha x+\beta y=r^2

と書き換えられます.

したがって,確かに直線l\alpha x+\beta y=r^2と書けることが分かり,[定理]が成り立つことが分かります.

(-r,0)で接する場合も同様に,[定理]が成り立ちます.

接線がy軸に平行な場合

図形と方程式20

このとき,直線lは点(r,0)または(-r,0)で円に接します.

(r,0)で接する場合,直線lの方程式はx=rです.いま,(\alpha,\beta)=(r,0)から\alpha=r,\beta=0ですから,l:x=r

x=r\Leftrightarrow rx+0y=r^2\Leftrightarrow \alpha x+\beta y=r^2

と書き換えられます.

したがって,確かに直線l\alpha x+\beta y=r^2と書けることが分かり,[定理]が成り立つことが分かります.

(-r,0)で接する場合も同様に,[定理]が成り立ちます.

接線がx軸にもy軸にも平行でない場合

図形と方程式21

このとき,\alpha,\betaはどちらも0ではありません.

原点と接点(\alpha,\beta)を結んだ直線をLとすると,直線Lの傾きが\dfrac{\beta}{\alpha}であることから,

L:y=\dfrac{\beta}{\alpha}x

と分かります.よって,この式で分母を払って整理することで,L:\alpha{y}-\beta{x}=0であると分かります.接線lは点(\alpha,\beta)を通り,直線Lと直交するから,

l:\alpha(x-\alpha)+\beta(y-\beta)=0

と分かります.

【参考記事:図形と方程式の基本4|2直線の関係)】

この式を整理すると,l:\alpha x+\beta y=\alpha^2+\beta^2です.

さらに,(\alpha,\beta)は円x^2+y^2=r^2上の点なので,\alpha^2+\beta^2=r^2が成り立ちます.したがって,l:\alpha x+\beta y=r^2となり,[定理]が成り立つことが分かります.

補足

3つ目の「接線がx軸にもy軸にも平行でない場合」の説明を見ればわかるように,直線l\alpha x+\beta y=r^2でなく,\alpha(x-\alpha)+\beta(y-\beta)=0と書くこともできます.

[定理]では,原点中心の円に関して考えてきましたが,実はより広く次の定理が成り立ちます.

[より広い定理] 点(x_1,y_1)中心,半径rの円(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2に点(\alpha,\beta)で接する直線lの方程式は次で得られる.

l:(x_1-\alpha)(x-\alpha)+(y_1-\beta)(y-\beta)=0

[定理]は[より広い定理]のx_1=y_1=0の場合ですね.

形としては,[より広い定理]も円の方程式(x-x_1)^2+(y-y_1)^2=r^2xを1つだけ\alphaに変え,yを1つだけ\betaに変えたものになっています.

これもベクトルを使えばまさに直ちに導出される事実です.これこそ図形と方程式的に考えると計算が面倒で,是非ともベクトルを使って説明したいところです.

この記事では書きませんが,この直線の方程式の本質は「ベクトルの内積」にあります.興味のある人は考察してみてください.

図形と方程式の基本9|2円の共有点を通る円と直線】に続きます.

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