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数列の基本1|等差数列と等比数列の一般項

  
   

[動画解説あり]

「数列はなんとなく苦手……」という人は多いようです.

中学入試などでは,いくつか数字が並んでいて,四角の中に適切な数字を入れる問題はよく出題されますが,これはまさに数列の問題です.とはいえ,高校数学での数列と中学入試での数列はいくぶん差があります.

高校数学での数列で基礎となるのは「等差数列」と「等比数列」です.少し複雑な数列であっても「等差数列」と「等比数列」に落とし込んで考える場面が多々あります.

したがって,高校数学で数列を扱う際には「等差数列」と「等比数列」を理解しておくことは不可欠です.

「数列」は他の分野にも絡んで出題されることがよくありますから,数列は基本的な道具として使えるようになっておくことが望まれます.

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数列とは

「数を一列に並べたもの」を「数列」と言います.さて,「一列に並べる」わけですが,多くの場合は無限個並べたものを考えます.つまり,数が無限にずっと続いていく列ですね.

一方,「有限個」しか並べない「数列」も考えることがあり,こちらは「有限数列」と言います.

この「有限数列」と区別して,無限個並べた数列を「無限数列」ということもあります.

数列の例

1つ問題を出します.

問)次のうち,数列であるものと数列でないものを選別せよ.

  1.  2,\ 3,\ 4,\ 5,\ \dots
  2.  2,\ 4,\ 8,\ 16,\ \dots
  3.  1,\ 1.4,\ 1.41,\ 1.414,\ \dots
  4.  5,\ 168.2, \frac{1}{22},\ 25684,\ \dots
  5.  こ,れ,は,数,列,で,す

答えはなんとなく見えると思います.

上の1~5のうち,数列であるものは「1,2,3,4」で,数列でないものは「5」です.

数列とは「数を一列に並べたもの」なのです.1~4はすべて,数を一列に並べていますね.だから,数列です.どんな数字が並んでいようと関係ありません.

一方,5はそもそも数が並んでいません.だから,数列ではありません.

数列とは無尽蔵に考えられます.数が並んでさえいればそこに規則性があろうがなかろうが数列です.

数列の表し方

数列1

数列a_1,\ a_2,\ a_3,\ \dots\{a_n\}と表します.ですから,「数列\{a_n\}」と書かれたら,

「これは数列a_1,\ a_2,\ a_3,\ \dotsのことやな」

と思えるようにしてください.

また,数列\{a_n\}について,並んでいる数それぞれを「項」といいます.つまり,a_1も項ですし,a_2も項ですし,a_{1000}も項です.

数列\{a_n\}k番目の項を「第k項」といい,とくに1番最初の項,つまり第1項を「初項」といいます.

また,有限数列の最後の項を「末項」といいます.

さらに,実際に「5番目!」などと指定しないで考える項のことを「一般項」と言います.一般項はa_nで表すことが多いです.

数を一列に並べたものを「数列」という.その並べられた一つ一つの数のことを「項」といい,k番目の項を「第k項」という.

重要な数列

さて,「数列とは無尽蔵に考えられる」と上で書きましたが,高校数学ではワケの分からないめちゃくちゃな数列を考えることはまずありません.

高校数学の数列の中でも,最も基本的かつ重要な「等差数列」と「等比数列」を考えます.

等差数列

「等差数列」とは,1つ次の項に移るごとに同じ分だけ数が加算されている数列のことで,たとえば次のものは等差数列です.

  • 1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 5,\ \dots
  • 1,\ 3,\ 5,\ 7,\ 9,\ \dots
  • 9,\ 13,\ 17,\ 21,\ 25,\ \dots
  • 3,\ 4.5,\ 6,\ 7.5,\ 9,\ \dots
  • 7,\ 7,\ 7,\ 7,\ 7,\ \dots
  • -17,\ -12,\ -7,\ -2,\ 3,\ \dots
  • 7,\ 5,\ 3,\ 1,\ -1,\ \dots

4のように初項が負の数でも構いませんし,5のように同じ分だけ減少していても構いません.

さて,等差数列において,加算されている数のことを「公差」といいます.たとえば,上の例だと公差は順に「1,2,4,1.5,0,5,-2」です.

さて,「初項」と「公差」が分かれば等差数列が分かります.

どういうことかというと,「初項がa」と「公差がd」と分かっていれば,第2項はa+d,第3項はa+2d,第4項はa+3d,第100項はa+99dと分かります.

「等差数列」は「初項」と「公差」さえ分かれば,その等差数列の全ての項の値が分かるのです.

実際,一般項a_nは初項aに公差d(n-1)回加えたものなので,a_n=a+(n-1)dと分かります.

このように,等差数列\{a_n\}の初項aと公差dが与えられれば,「一般項はa_n=a+(n-1)dや!」と思えるようにしてください.

さて,「等差数列⇒一般項はa_n=a+(n-1)d」はいま説明しましたが,逆に,等差数列かどうか分からない数列において「一般項がa_n=a+(n-1)d⇒等差数列」は正しいでしょうか?

初項とはn=1の時の項なので,

a_1=a+(1-1)d=a

ですし,公差とは各項の差なので,

a_{n+1}-a_{n}=(a+nd)-\{a+(n-1)d\}=d

です.よって,もともとの数列が等差数列かどうか分からなくても,一般項がa_n=a+(n-1)dと表されていればその数列は実は等差数列だということが分かるのです.

初項a,公差dの数列\{a_n\}において,ad(n-1)回足すことでa_n=a+(n-1)dが得られる.逆に,a_n=a+(n-1)dと表される数列は初項a,公差dの等差数列である.

等比数列

等比数列も等差数列とほとんど同様に議論を進めることができます.

「等比数列」とは,1つ次の項に移るごとに同じ分だけ数がかけられている数列のことで,たとえば次のものは等比数列です.

  1.  1,\ 2,\ 4,\ 8,\ 16,\ \dots
  2.  2,\ 4,\ 8,\ 16,\ 32,\ \dots
  3.  -9,\ -27,\ -81,\ -243,\ -729,\ \dots
  4.  9,\ 3,\ 1,\ \frac{1}{3},\ \frac{1}{9},\ \dots
  5.  7,\ 7,\ 7,\ 7,\ 7,\ \dots
  6.  2,\ -4,\ 8,\ -16,\ 32,\ \dots
  7.  10,\ 0,\ 0,\ 0,\ 0,\ \dots
  8.  0,\ 0,\ 0,\ 0,\ 0,\ \dots

等比数列において,かけられている数のことを「公比」といいます.たとえば,上の例1~7だと公比は順に「223\frac{1}{3}1-20」です.

例8は初項が0なので何をかけてもずっと0ですから,「公比はどんな数でもアリ」です.

さて,等差数列と同様に,等比数列も「初項」と「公比」が分かれば等差数列が分かります.

どういうことかというと,「初項がa」と「公比がr」と分かっていれば,第2項はar,第3項はar^2,第4項はar^3,第100項はar^{99}と分かります.

「等比数列」は「初項」と「公比」さえ分かれば,その等差数列の全ての項が何なのか分かるのです.

実際,一般項a_nは初項aに公比r(n-1)回かけたものなので,a_n=ar^{n-1}と分かります.

このように,等比数列\{a_n\}の初項aと公比rが与えられれば,「一般項はa_n=ar^{n-1}や!」と思えるようにしてください.

さて,「等比数列⇒一般項はa_n=ar^{n-1}」はいま説明しましたが,逆に,等比数列かどうか分からない数列において「一般項がa_n=ar^{n-1}⇒等比数列」は正しいでしょうか?

a=0のとき,またはr=0のときに等比数列になることはすぐに分かるので,a\neq0かつr\neq0のときを考えれば良いです.

初項とはn=1の時の項なので,

a_1=ar^{1-1}=a

ですし,公比とは各項でかけられているものなので,

\f{a_{n+1}}{a_{n}}=\f{ar^{n}}{ar^{n-1}}=r

です.よって,もともとの数列が等差数列かどうか分からなくても,一般項がa_n=ar^{n-1}と表されていれば,その数列は実は等比数列だということが分かります.

初項a,公比rの数列\{a_n\}において,ar(n-1)回かけることでa_n=ar^{n-1}が得られる.逆に,a_n=ar^{n-1}と表される数列は初項a,公差rの等差数列である.

動画解説

以下の動画でこの記事の内容を解説しています.

次の記事【数列の基本2|等差数列と等比数列の和の公式】に続きます.

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