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多項式の基本4|2次方程式の[解の公式]の導出と使い方

例えば,2次方程式x^2-2x-3=0は左辺を因数分解して(x-3)(x+1)=0となるので,解がx=3,-1と分かります.

一方,2次方程式x^2-2x-2=0のように簡単には因数分解できない2次方程式を解くには別の方法を採る必要があります.

実は,前回の記事で説明した[平方完成]を用いることで,どんな2次方程式も解くことができる2次方程式の解の公式を導くことができます.

また,因数分解が難しい2次式ax^2+bx+cであっても,2次方程式ax^2+bx+c=0の解を求めることができれば,2次式ax^2+bx+cを因数分解できるようになります.

この記事では,

  • 2次方程式の解の公式
  • 因数分解が難しい2次式の因数分解

を説明します.

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2次方程式の解の公式

[2次方程式の解の公式]は以下の通りです.

[2次方程式の解の公式]  x の2次方程式のax^2+bx+c=0の解は

\begin{align*} x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align*}

である.これを2次方程式の解の公式という.

以下では,これを早速導出していきますが,そのためには[平方完成]を用います.

[平方完成]については,前回の記事を参照してください.

2次方程式の解の公式の導出

ax^2+bx+cを[平方完成]すると,

\begin{align*} &ax^2+bx+c \\=&a\bra{x+\frac{b}{2a}}^2-\frac{b^2}{4a}+c \\=&a\bra{x+\dfrac{b}{2a}}^2-\frac{b^2-4ac}{4a} \end{align*}

となります.よって,2次方程式ax^2+bx+c=0

\begin{align*} &ax^2+bx+c=0 \\\iff&a\bra{x+\frac{b}{2a}}^2=\frac{b^2-4ac}{4a} \\\iff&\bra{x+\frac{b}{2a}}^2=\frac{b^2-4ac}{4a^2} \end{align*}

となります.ここで,左辺のカッコの中身をX=x+\frac{b}{2a}と一まとまりに考えると,

\begin{align*} &X^2=\frac{b^2-4ac}{4a^2} \\\iff&X=\pm\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align*}

となります.もともとX=x+\frac{b}{2a}だったので,

\begin{align*} &x+\frac{b}{2a}=\pm\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\\iff&x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align*}

となり,「2次方程式の解の公式」が得られました!

この「2次方程式の解の公式」は必ずさっと使えるくらいに覚えておいてください.

2次方程式の解の公式の例1

2次方程式2x^2+x-3=0は,解の公式で(a,b,c)=(2,1,-3)の場合なので,解の公式より,

\begin{align*} x =&\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\=&\frac{-1\pm\sqrt{1^2-4\times2\times(-3)}}{2\times2} \\=&\frac{-1\pm\sqrt{25}}{4} \\=&\frac{-1\pm5}{4} \\=&1,-\frac{3}{2} \end{align*}

です.このように,解の公式を用いてもいいですが,実は2x^2+x-3

\begin{align*} &2x^2+x-3=0 \\\iff&(2x+3)(x-1)=0 \\\iff& x=1,-\dfrac{3}{2} \end{align*}

と因数分解から解くこともできます.

この因数分解に気付かなくても,解の公式を使えば2次方程式は解けてしまうという意味で解の公式は優秀ですが,単純に因数分解できる場合には因数分解で解いた方が計算ミスは少ないですね.

2次方程式の解の公式の例2

2次方程式x^2+2x-2=0は,解の公式で(a,b,c)=(1,2,-2)の場合なので,解の公式より,

\begin{align*} x=&\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\=&\frac{-2\pm\sqrt{2^2-4\times1\times(-2)}}{2\times1} \\=&\frac{-2\pm2\sqrt{3}}{2} \\=&-1\pm\sqrt{3} \end{align*}

ですから,解は-1+\sqrt{3}-1-\sqrt{3}です.

なお,解の公式を用いてもいいですが,平方完成に慣れていれば,

\begin{align*} &x^2+2x-2=0 \\\iff& (x+1)^2=3 \\\iff& x+1=\pm\sqrt{3} \\\iff& x=-1\pm\sqrt{3} \end{align*}

と計算できます.

「2次方程式の解の公式」が平方完成から導ける以上,平方完成から2次方程式が解けるのも当たり前ですね.この程度の2次方程式なら,私は平方完成を使って暗算で解きます.

2次方程式の解の公式の例3

2次方程式2x^2+x-2=0は,解の公式で(a,b,c)=(2,1,-2)の場合なので,解の公式より,

\begin{align*} x =&\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\=&\frac{-1\pm\sqrt{1^2-4\times2\times(-2)}}{2\times1} \\=&\frac{-1\pm\sqrt{17}}{2} \end{align*}

ですから,解は\dfrac{-1+\sqrt{17}}{2}\dfrac{-1-\sqrt{17}}{2}です.これくらいになると,因数分解による解法も平方完成による解法も面倒ですから解の公式を使うのが最も速いでしょう.

2次方程式の解の公式は万能であるが,因数分解の方が計算ミスは少なくなるので,因数分解できるときには因数分解でできるようにする.

因数分解と解の公式

それでは,上の例2,例3で登場した

  • x^2+2x-2
  • 2x^2+x-2

などのように,因数分解の公式を適用するのが難しい場合を考えましょう.

しかし,公式は使えなくても,次のことを用いれば因数分解することができます.

[因数分解] 方程式ax^2+bx+c=0が解\alpha, \betaをもてば,ax^2+bx+c

\begin{align*} ax^2+bx+c=a(x-\alpha)(x-\beta) \end{align*}

と因数分解できる.

この事実は[因数定理]から直ちに導かれますが,多項式は少し先の内容なので,ここではあまり触れないでおきます.

この定理を用いて

  • x^2+2x-2
  • 2x^2+x-2

を因数分解しましょう.

x^2+2x-2=02x^2+x-2=0の解は上の例2,例3から

\begin{align*} &x^2+2x-2=0 \iff x=-1\pm\sqrt{3}, \\&2x^2+x-2=0 \iff x=\frac{-1\pm\sqrt{17}}{2} \end{align*}

と解けましたから,

\begin{align*} x^2+2x-2 =&\brb{x-\bra{-1+\sqrt{3}}}\brb{x-\bra{-1-\sqrt{3}}} \\=&\bra{x+1-\sqrt{3}}\bra{x+1+\sqrt{3}}, \\2x^2+x-2 =&\bra{x-\frac{-1+\sqrt{17}}{2}}\bra{x-\frac{-1-\sqrt{17}}{2}} \\=&\bra{x+\frac{1-\sqrt{17}}{2}}\bra{x+\frac{1+\sqrt{17}}{2}} \end{align*}

と因数分解できます.このように

  1. 解の公式でax^2+bx+c=0の解\alpha, \betaを求める
  2. 因数定理からax^2+bx+c=(x-\alpha)(x-\beta)と因数分解

という流れで,全ての2次式が因数分解できます.

しかし,あくまでこの方法を使うべきなのは[因数分解の公式]で因数分解できない場合です.というのも,この方法は計算ミスを起こしやすいからです.

やはり計算ミスの危険が少ない「因数分解の公式」もしっかり身につけておくべきで,どちらの方法にも対応できるようにしておいて下さい.

因数分解が難しい2次式は[2次方程式の解の公式]から解を求めることで因数分解できる.

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