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多項式の基本9|[解と係数の関係]は覚える必要なし!

2次方程式$ax^2+bx+c=0$が解$\alpha$, $\beta$をもつとき,関係式

\begin{align*} \alpha+\beta=-\frac{b}{a},\quad \alpha\beta=\frac{c}{a} \end{align*}

が成り立ちます.この関係式は,

  • 2次方程式の係数$a$, $b$, $c$
  • 解$\alpha$, $\beta$

の関係式なので,この2つの等式を(2次方程式の)[解と係数の関係]といいます.

この[解と係数の関係]は覚えている必要はなく,考え方が分かっていればすぐに導くことができ,同様の考え方で3次以上の方程式でも[解と係数の関係]はすぐに導くことができます.

この記事では[解と係数の関係]の考え方を理解し,すぐに導けるようになることを目指します.

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2次方程式の解と係数の関係

冒頭にも書きましたが,

[(2次方程式の)解と係数の関係1] 2次方程式$x^2+bx+c=0$が解$\alpha$, $\beta$をもつとき,

\begin{align*} \alpha+\beta=-b,\quad \alpha\beta=c \end{align*}

が成り立つ.

この公式は2次方程式の2次の係数が1の場合です.

一般に,2次方程式の2次の係数は1の場合に帰着させられますが,2次の係数が$a$の場合の[解と係数の関係]も書いておきましょう.

[(2次方程式の)解と係数の関係2] 2次方程式$ax^2+bx+c=0$が解$\alpha$, $\beta$をもつとき,

\begin{align*} \alpha+\beta=-\frac{b}{a},\quad \alpha\beta=\frac{c}{a} \end{align*}

が成り立つ.

[証明]

$\alpha$, $\beta$を2解とする2次方程式は

\begin{align*} &(x-\alpha)(x-\beta)=0 \\\iff& x^{2}-(\alpha+\beta)x+\alpha\beta=0 \end{align*}

と表せます.この方程式は$x$の2次方程式$ax^{2}+bx+c=0$の両辺を$a$で割った

\begin{align*} x^{2}+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a}=0 \end{align*}

に一致するから,係数を比較して,

\begin{align*} \alpha+\beta=-b,\quad \alpha\beta=c \end{align*}

が成り立ちます.

[証明終]

単純に$(x-\alpha)(x-\beta)$を展開すると$x^{2}-(\alpha+\beta)x+\alpha\beta$になるので,係数を比較しただけなので瞬時に導けますね.

$x^{2}+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a}=(x-\alpha)(x-\beta)$の両辺で係数を比較すれば,解と係数の関係が直ちに得られる.

例1

2次方程式$2x^2+bx+c=0$の解が$\dfrac{1}{2}$, 2であるとします.解と係数の関係より,

\begin{align*} \frac{1}{2}+2=-\frac{b}{2},\quad \frac{1}{2}\cdot2=\frac{c}{2} \end{align*}

だから,

\begin{align*} b=-5,\quad c=2 \end{align*}

となって,もとの2次方程式は$2x^2-5x+2=0$と分かります.

例2

2次方程式$x^2+bx+1=0$の解の1つが3であるとします.もう1つの解を$\alpha$とすると,解と係数の関係より,

\begin{align*} 3+\alpha=-b,\quad 3\alpha=1 \end{align*}

だから,

\begin{align*} \alpha=\frac{1}{3},\quad b=-\bra{\dfrac{1}{3}+3}=-\frac{10}{3} \end{align*}

である.よって,もとの2次方程式は$x^2-\dfrac{10}{3}x+1=0$で,この解は$\dfrac{1}{3}$, 3である.

例3

2次方程式$x^2+bx+2=0$の解が$\alpha$, $2\alpha$ ($\alpha>0$)であるとします.解と係数の関係より,

\begin{align*} \alpha+2\alpha=-b,\quad 2\alpha\cdot\alpha=2 \end{align*}

だから,

\begin{align*} \alpha=1,\quad b=-3\cdot1=-3 \end{align*}

である.よって,もとの2次方程式は$x^2-3x+2=0$で,この解は1, 2である.

例4

2次方程式$x^2+2x+4=0$の解を$\alpha$, $\beta$とする.このとき,

\begin{align*} \alpha+\beta=-2,\quad \alpha\beta=4 \end{align*}

である.よって,例えば

\begin{align*} \alpha^2+\beta^2 =&(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta \\=&(-2)^2-2\cdot4=-4, \\\alpha^2\beta+\alpha\beta^2 =&\alpha\beta(\alpha+\beta) \\=&4\cdot(-2)=-8 \end{align*}

である.

3次以上の方程式の解と係数の関係

ここまでで,2次方程式の[解と係数の関係]を説明してきましたが,3次以上になっても同様の考え方で解と係数の関係が求まります.

そのため,3次以上の[解と係数の関係]も一切覚える必要はなく,考え方が分かっていればすぐに導くことができます.

[3次方程式の解と係数の関係1] 3次方程式$ax^3+bx^2+cx+d=0$が解$\alpha$, $\beta$, $\gamma$をもつとき,

\begin{align*} &\alpha+\beta+\gamma=-\frac{b}{a}, \\&\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\frac{c}{a}, \\&\alpha\beta\gamma=-\frac{d}{a} \end{align*}

が成り立つ.

2次方程式の解と係数の関係の導出と同様に,

\begin{align*} x^3+\frac{b}{a}x^2+\frac{c}{a}x+\frac{d}{a}=(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) \end{align*}

で右辺を展開して,

\begin{align*} &x^3+bx^2+cx+d \\=&x^3-(\alpha+\beta+\gamma)x^2+(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha)x-\alpha\beta\gamma \end{align*}

なので,2次の係数,1次の係数,定数項を比較して「3次方程式の解と係数の関係」が得られます.

やはり,この[解と係数の関係]の考え方は何次の方程式に対しても有効なのが分かりますね.

「解と係数の関係」は非常に強力な関係式で,さまざな場面で出現するのでしっかり押さえてください.

解と係数の関係と対称式

「解と係数の関係」を見て「他のどこかで似た式を見たぞ」とピンとくる人がいたかもしれません.

実は,[解と係数の関係]は「対称式」と相性がとても良いのです.

$x$と$y$を入れ替えても変わらない$x$と$y$の整式(多項式 or 単項式)を「$x$と$y$の対称式」という.

特に$x+y$と$xy$を「$x$と$y$の基本対称式」という.

たとえば,

  • $xy$
  • $x+y$
  • $x^2y+xy^2$
  • $x^3+y^3$

は全て$x$と$y$の対称式で,$x$と$y$の対称式のうちでも$xy$, $x+y$をとくに「基本対称式」といいます.

これら対称式について,次の事実があります.

対称式は基本対称式の和,差,積で表せる.

たとえば,

\begin{align*} &x^2y+xy^2=xy(x+y), \\&x^3+y^3=(x+y)^3-3xy(x+y) \end{align*}

などのように対称式はうまく変形すれば,必ず基本対称式$xy$, $x+y$の和,差,積で表せるわけです.

基本対称式については,以下の記事でより詳しく説明しています.

また,3文字$x$, $y$, $z$に関する対称式は以上についても同様に対称式を考えることができます.

$x$と$y$と$z$をどのように入れ替えても変わらない$x$と$y$と $z$の整式(多項式 or 単項式)を「$x$と$y$と$z$の対称式」という.特に

  • $x+y+z$
  • $xy+yz+zx$
  • $xyz$

を「$x$と$y$と$z$の基本対称式」という.

2文字の場合と同じく,3文字の対称式も3文字の基本対称式の和,差,積で表せます.

[解と係数の関係]は対称式の話題と相性が抜群ですから,[解と係数の関係]と同時に対称式に関する上の定理もしっかり押さえておいてください.

最後までありがとうございました!

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