この記事では次の問題を考えましょう.
定義域
の最大値・最小値を求めよ.
微分可能な関数
なら単調増加 なら単調減少
となるのでした.
このことを利用すれば,微分可能な関数
さて,関数
この記事では
- 関数の最大値・最小値の候補
- 関数の最大値・最小値の具体例
を順に説明します.
「微分法」の一連の記事
最大値,最小値の候補
そもそも関数の最大値・最小値は以下のように定義されますね.
関数
一般に
- 極値をとる
- 定義域の端点
- グラフが繋がっていない
の3つで,この他の
3つ目は数学IIではほぼ扱われませんが,数学IIIでは不連続点として学びます.
極値をとる点
関数の極値での値は最大値・最小値をとる点の候補です.
関数
実数全体で最大であれば当然
例えば,
極小値についても同様に,極小値は最小値の候補ですね.
端点
関数
例えば,
よって,
- 端点
で最大値 - 端点
で最小値
をとります.
不連続点
関数の連続性は数学IIIの範囲なので,数学IIの範囲でこの場合の最大・最小が出題されることはほとんどありません.そのため,分からない人はここを読み飛ばしても構いません.
関数
例えば,
に対して,
よって,
- 不連続点
で最小値 - 不連続点
で最大値1
をとります.
具体例
それでは具体例を考えましょう.
定義域
の増減表を書き,最大値・最小値を求めよ.
関数
なので,方程式
なので,
となります.増減表より
のときに最大値 のときに最小値
をとりますね.
この例ように最大値・最小値をとる
コメント