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対称式は基本対称式から!対称式のコツを具体例から解説!

x, y対称式」とはxyを入れ替えてももとの式と等しくなるような多項式のことをいいます.

「対称式は基本対称式の和,差,積で表せる」という定理があり,これはとても強力で必ず使えるようになっておきたい定理です.

与えられた式が対称式であることに気付けば,この定理を用いることにより瞬時に計算ができることもあります.

逆に,対称式であることに気付かなければ,面倒な計算が必要になってしまいます.

このように,対称式が扱えるかどうかで大きな差になりますから,この記事できっちり対称式を身につけてください.

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対称式と基本対称式

まずは対称式の基本を説明します.

対称式

対称式の定義は次の通りです.

xyを入れ替えても等しいxyの多項式f(x,y)を「xy対称式」という.

xyを入れ替えても等しい多項式f(x,y)」とは,式で書けば

\begin{align*} f(x,y)=f(y,x) \end{align*}

を満たす多項式f(x,y)のことです.例えば,

  • xy
  • x+y
  • (x-y)^2
  • x+y-xy
  • x^3+98x^2y^2+y^3+7

実際にいくつか確かめてみます.

  1. xy=yxなので,xyxyの対称式です.
  2. x+y=y+xなので,x+yxyの対称式です.
  3. (y-x)^2=\{-(x-y)\}^2=(x-y)^2なので,(y-x)^2xyの対称式です.

このように,xyを入れ替えてできた式が,もとの式と一致するようなxyの多項式を「xyの対称式」というわけですね.

基本対称式

上で見たように,対称式の中でも基本対称式とよばれる特別な対称式があります.

xyの対称式xy, x+y基本対称式という.

基本対称式は対称式の中でも,対称式の基本単位であり,任意の対称式はこれら基本対称式から生成されます.

つまり,以下が成り立ちます.

任意の対称式は基本対称式の和,差,積で表すことができる.

この[定理]の証明は難しいので省略しますが,この事実を踏まえた問題は非常に多く,とても重要な定理です.つまり,

  • x^3+y^3
  • (x-y)^2
  • \pi(-x^2+6xy-y^2)^7+xy(x-y)^2

など,どんな対称式も必ず基本対称式xyx+yの和,差,積で表すことができるのです.

対称式の例

それでは具体的に,基本対称式で対称式を表してみましょう.

次の対称式を基本対称式で表せ.

  1. x^2+y^2
  2. x^3+y^3
  3. x^4+y^4

例1

x^2+y^2

\begin{align*} x^2+y^2=(x+y)^2-2xy \end{align*}

と基本対称式x+yxyで表せます.実際に右辺を実際に展開してみると,

\begin{align*} (x+y)^2-2xy=(x^2+2xy+y^2)-2xy=x^2+y^2 \end{align*}

となって確かに左辺に一致しています.

例2

x^3+y^3

\begin{align*} x^3+y^3=(x+y)^3-3xy(x+y) \end{align*}

と基本対称式x+yxyで表せます.実際に右辺を実際に展開してみると,

\begin{align*} (x+y)^3-3xy(x+y) =&(x^3+3x^2y+3xy^2+y^3)-3x^2y-3xy^2 \\=&x^3+y^3 \end{align*}

となって確かに左辺に一致しています.

したがって,対称式x^3+y^3は基本対称式x+yxyの和,差,積で表されます.

例3

x^4+y^4

\begin{align*} x^4+y^4=(x+y)^4-4xy(x+y)-6(xy)^2 \end{align*}

と基本対称式x+yxyで表せます.実際に右辺を実際に展開してみると,

\begin{align*} (x+y)^4-4xy(x+y)-6(xy)^2 =&(x^4+4x^3y+6x^2y^2+4xy^3+y^4)-4x^2y-4xy^2-6x^2y^2 \\=&x^4+y^4 \end{align*}

となって確かに左辺に一致しています.

したがって,対称式x^4+y^4は基本対称式x+yxyの和,差,積で表されます.

例4

次の問題は[定理]を用いる典型的な問題です.

tの方程式t^2-4t+2=0の2解をx, yとするとき,次の値を求めよ.

  1. x^2+y^2
  2. (x-y)^2
  3. \pi(-x^2+6xy-y^2)^7+xy(x-y)^2

実際に方程式t^2-4t+2=0を解くことにより,xyを求めて代入するのではスジが悪いです.

(1)-(3)のいずれの式も対称式なので「x+yxyが求まるのではないか」と考えたいところで,実際に2次方程式の解と係数の関係から

\begin{align*} x+y=4,\quad xy=2 \end{align*}

が分かります.

[解答]

解と係数の関係から,x+y=4, xy=2である.

(1) x^2+y^2

\begin{align*} x^2+y^2 =&(x+y)^2-2xy \\=&4^2-2\times2 =12 \end{align*}

である.

(3) (x-y)^2

\begin{align*} (x-y)^2 =&x^2-2xy+y^2 \\=&(x^2+y^2)-2xy \\=&12-2\times2 =8 \end{align*}

である.

(3) -x^2+6xy-y^2

\begin{align*} -x^2+6xy-y^2 =&-(x^2+y^2)+6xy \\=&-12+6\times2 =0 \end{align*}

であり,(2)を用いると

\begin{align*} xy(x-y)^2 =2\times8 =16 \end{align*}

である.よって,\pi(-x^2+3xy-y^2)^7+xy(x-y)^2=16である.

[解答終]

これらはどれも実際にx, yを求めて計算すると,面倒な上に計算ミスもしかねませんね.

「任意の対称式は基本対称式の和,差,積で表せる」の威力が分かって頂けたと思います.

対称式を見れば,パッと「対称式だ!」と気付けるようになってください.

また,最後の例のように,対称式は[解と係数の関係]に絡んで出題されることも多くあるので,[解と係数の関係]と併せて意識しておくとよいでしょう.

最後までありがとうございました!

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