三角比3|実は当たり前!?3つの(90°-θ)型の変換公式

前回の記事前々回の記事では角度が$\theta$の三角比$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$を扱ってきました.

この記事では,角度が$90^\circ-\theta$の三角比$\sin{(90^\circ-\theta)}$, $\cos{(90^\circ-\theta)}$, $\tan{(90^\circ-\theta)}$を考えます.

例えば

\begin{align*} \sin{25^{\circ}}-\cos{65^{\circ}} \end{align*}

のような角度が異なる三角比の計算はこのままでは難しいのですが,この記事で扱う[$(90^\circ-\theta)$型の三角比の変換公式]を使うと計算ができます.

[$(90^\circ-\theta)$型の三角比の変換公式]の証明はとても簡単なため,覚えていなくても理解できていれば間違えることはなくなります.

この記事では,この[$(90^\circ-\theta)$型の三角比の変換公式]の考え方を説明し,最後に具体例を考えます.

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3つの$(90^\circ-\theta)$型の変換公式

3つの$(90^{\circ}-\theta)$型の三角比

  • $\sin{(90^{\circ}-\theta)}$
  • $\cos{(90^{\circ}-\theta)}$
  • $\tan{(90^{\circ}-\theta)}$

は,次のように三角比$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$で表すことができます.

$0<\theta<90^\circ$なる実数$\theta$について,

  • $\sin{(90^{\circ}-\theta)}=\cos{\theta}$
  • $\cos{(90^{\circ}-\theta)}=\sin{\theta}$
  • $\tan{(90^{\circ}-\theta)}=\dfrac{1}{\tan{\theta}}$

の3つの関係式が成り立つ.

証明は簡単にできるので,先に証明を済ませましょう.

$\ang{B}=90^\circ$かつ$\theta=\ang{A}$を満たす$\tri{ABC}$を考える.

Rendered by QuickLaTeX.com

このとき,三角比の定義から

\begin{align*} \cos{\theta}=\frac{\mrm{AB}}{\mrm{CA}},\quad \sin{\theta}=\frac{\mrm{CB}}{\mrm{AC}},\quad \tan{\theta}=\frac{\mrm{BC}}{\mrm{AB}}\qquad(*) \end{align*}

である.また,$\ang{C}=90^{\circ}-\theta$だから,直角三角形$\tri{ABC}$を裏返すと下図のようになる.

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このとき,三角比の定義から

\begin{align*} \cos{(90^\circ-\theta)}=\frac{\mrm{CB}}{\mrm{AC}},\quad \sin{(90^\circ-\theta)}=\frac{\mrm{AB}}{\mrm{CA}},\quad \tan{(90^\circ-\theta)}=\frac{\mrm{BA}}{\mrm{CB}}\qquad(**) \end{align*}

である.よって,$(*)$と$(**)$から

  • $\sin{(90^{\circ}-\theta)}=\cos{\theta}$
  • $\cos{(90^{\circ}-\theta)}=\sin{\theta}$
  • $\tan{(90^{\circ}-\theta)}=\dfrac{1}{\tan{\theta}}$

が成り立つ.

このように,直角三角形を裏返した図を考えるとこの公式は当たり前ですね!

直角三角形を回転させて考えれば,$(90^\circ-\theta)$型の三角比は角度$\theta$の三角比で表せることが分かる.

具体例

それでは,最後に具体例を考えましょう.

次の式を簡単にせよ.

  1. $\sin{25^{\circ}}-\cos{65^{\circ}}$
  2. $\tan^{2}{34^{\circ}}+1-\dfrac{1}{\sin{56^{\circ}}\cos{34^{\circ}}}$

この問題のように角度が統一されていない場合に,$(90^\circ-\theta)$型の三角比の変換公式を用いれば,角度が揃って上手く計算できる場合があります.

(1) $(90^{\circ}-\theta)$型の変換公式より

\begin{align*} \cos{65^{\circ}} =\cos{(90^{\circ}-25^{\circ})} =\sin{25^{\circ}} \end{align*}

なので

\begin{align*} \sin{25^{\circ}}-\cos{65^{\circ}} =&\sin{25^{\circ}}-\sin{25^{\circ}} \\=&0 \end{align*}

となる.

(2) $(90^{\circ}-\theta)$型の変換公式より

\begin{align*} \sin{56^{\circ}} =\sin{(90^{\circ}-56^{\circ})} =\cos{34^{\circ}} \end{align*}

なので,基本関係式$1+\tan^{2}{\theta}=\dfrac{1}{\cos^{2}{\theta}}$と併せて

\begin{align*} &\tan^{2}{34^{\circ}}+1-\dfrac{1}{\sin{56^{\circ}}\cos{34^{\circ}}} \\=&\tan^{2}{34^{\circ}}+1-\dfrac{1}{\cos^{2}{34^{\circ}}} \\=&\tan^{2}{34^{\circ}}+1-\bra{\tan^{2}{34^{\circ}}+1} =0 \end{align*}

となる.

いずれの問題も角度を統一して計算していることに注意してください.

なお,(2)で用いている基本関係式$1+\tan^{2}{\theta}=\dfrac{1}{\cos^{2}{\theta}}$については,前回の記事で詳しく説明しています.

$\theta$が$90^\circ$以上の場合の$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$

三角比では直角三角形を元にして定義されたため,$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$の角度$\theta$は$0^\circ<\theta<90^\circ$の場合にしか考えることができませんでした.

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しかし,上手く考えることで直角三角形の三角比の定義に反することなく,$0^\circ\leqq\theta\leqq180^\circ$なる$\theta$に対しても$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$を考えることができます.

次の記事では,より広い角度$\theta$に対して三角比$\sin{\theta}$, $\cos{\theta}$, $\tan{\theta}$を考える方法を説明します.

最後までありがとうございました!

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