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漸化式の基本2|等差数列,等比数列の漸化式

漸化式の基本1|漸化式の導入】の続きです.

前回の記事では,「漸化式とは何か」と「解ける漸化式」について説明しました.

念のため復習しておくと,「数列\{a_n\}に関する漸化式」とはa_nの値が順番に決まっていくような\{a_n\}の関係式のことを言い,「漸化式が解ける」とは漸化式から数列の一般項が導けることをいうのでした.

この記事では,「解ける漸化式」のうち,最も基本的な2種類の漸化式

  1. 等差数列を表す漸化式
  2. 等比数列を表す漸化式

について説明します.

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等差数列を表す漸化式

実数dを定数とし,漸化式a_{n+1}=a_n+dを考えます.この漸化式a_{n+1}=a_n+dは解ける漸化式で,一般項は公差dの等差数列となります.

実際,漸化式a_{n+1}=a_n+da_{n+1}-a_n=dと変形できるので,a_2-a_1a_3-a_2,……は全てdに等しいことが分かります.これは,\{a_n\}が公差dの等差数列であることに他なりません.

今のことを式で証明します.漸化式a_{n+1}=a_n+dから,一般項a_nを式変形で求めます.

a_{n+1}=a_n+d,a_{n}=a_{n-1}+d,\dots,a_{3}=a_{2}+d,a_{2}=a_{1}+d

なので,

a_{n+1}=a_n+d=a_{n-1}+2d=\dots=a_{1}+nd

となります.しかし,もともとはn\ge1だったのでn+1\ge2であることに注意し,n+1nに置き換えるとa_{n}=a_{1}+(n-1)d\ (n\ge2)となります.

ただし,この式にn=1を代入するとa_{1}=a_{1}となっていつでも正しいので,式a_{n}=a_{1}+(n-1)dn+1\ge2のときだけでなく,n=1のときにも正しいことが分かります.

以上から,漸化式a_{n+1}=a_n+dの一般項はa_{n}=a_{1}+(n-1)dであることが分かりました.

確かに,これは等差数列ですね.

等比数列を表す漸化式

実数rを定数とし,漸化式a_{n+1}=ra_nを考えます.この漸化式a_{n+1}=ra_nは解ける漸化式で,一般項は公比rの等比数列となります.

実際,漸化式a_{n+1}=ra_n\dfrac{a_{n+1}}{a_n}=rと変形できるので,\dfrac{a_2}{a_1}\dfrac{a_3}{a_2},……は全てrに等しいことが分かります.これは,\{a_n\}が公差rの等差数列であることに他なりません.

今のことを式で証明します.漸化式a_{n+1}=ra_nから,一般項a_nを式変形で求めます.

a_{n+1}=ra_n,a_{n}=ra_{n-1},\dots,a_{3}=ra_{2},a_{2}=ra_{1}

なので,

a_{n+1}=ra_n=r^{2}a_{n-1}=\dots=r^{n}a_{1}

となります.しかし,もともとはn\ge1だったのでn+1\ge2であることに注意し,n+1nに置き換えるとa_{n}=a_{1}r^{n-1}\ (n\ge2)となります.

ただし,この式にn=1を代入するとa_{1}=a_{1}となっていつでも正しいので,式a_{n}=a_{1}r^{n-1}n+1\ge2のときだけでなく,n=1のときにも正しいことが分かります.

以上から,漸化式a_{n+1}=ra_nの一般項はa_{n}=a_{1}r^{n-1}であることが分かりました.

確かに,これは等差数列ですね.

まとめ

以上をまとめると,次のようになります.

d,rを定数とし,漸化式a_{n+1}=a_n+d,b_{n+1}=b_n+dを満たす数列\{a_n\},\{b_n\}は,それぞれ公差dの等差数列,rの等比数列である:

a_{n}=a_{1}+(n-1)d,b_{n}=b_{1}r^{n-1}

「等差数列を表す漸化式」と「等比数列を表す漸化式」は,ほぼ平行に話を進められることが分かったでしょうか?

a_nに定数dを加えてa_{n+1}となる漸化式をもつ数列は等差数列をなし,a_nに定数rをかけてa_{n+1}となる漸化式をもつ数列は等差数列をなすことは,直感的にも明らかだと思います.

これらは非常に基本的で重要なので,必ず押さえてください.

漸化式の基本3|数学的帰納法の仕組みと例】に続きます.

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