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複素数2|複素数を見る!?複素平面と絶対値の考え方

前回の記事では,

  • 2乗して$-1$になる虚数単位$i$
  • $a$, $b$を用いて,$a+bi$と表される複素数

を定義しましたが,これだと直感的なイメージがわきにくいですね.

実は,複素数は平面上の点として表すことで,視覚的に理解できる「複素平面」というものがあります.

複素平面を考えて複素数を直感的に理解することで,複素数を使って様々なことができるようになります.

この記事では,複素平面の考え方を説明します.

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複素平面

まずは複素平面の考え方から説明します.

複素平面の定義

複素平面は以下のように定義されます.

複素数$a+bi$を$xy$平面上の$(a,b)$と同一視して表す平面を複素平面(または複素数平面)という.複素平面では,$x$軸に対応する軸を実軸,$y$軸に対応する軸を虚軸という.

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例えば,以下のようになります.

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軸の“Re”を「実」と書いたり,“Im”を「虚」と書くことも多いです.

また,$xy$平面上の点Pが$(x,y)$を表すときに$\mrm{P}(x,y)$と書くように,複素平面上の点Pが複素数$z$を表すとき$\mrm{P}(z)$と書きます.

なお,本来は点と複素数は異なるものですが,複素平面上のすべての点は複素数と対応するので,「複素数$z$を表す点」を点$z$ということも多いです.

$a$, $b$を実数とするとき,$xy$平面上の点$(a,b)$を複素数$a+bi$と同一視することで,複素平面を考えることができる.また,$x$軸は実部に,$y$軸は虚部に対応するので,それぞれの軸を複素平面上では実軸,虚軸という.

例1(実軸対称)

例えば,$z=a+bi$とすると,$z$の共役複素数は$\overline{z}=a-bi$なので,

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となり,複素平面上の複素数$z$の表す点と,$z$の共役複素数$\overline{z}$の表す点は実軸対称となります.

例2(原点対称)

例えば,$z=a+bi$とすると,$z$の$-1$倍は$-z=-a-bi$なので,

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となり,複素平面上の複素数$z$の表す点と,$z$の$-1$倍の$-z$の表す点は原点対称となります.

例3(虚軸対称)

例えば,$z=a+bi$とすると,$z$の$-1$倍の共役複素数は$-\overline{z}=-a+bi$なので,

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となり,複素平面上の複素数$z$の表す点と,$z$の$-1$倍の共役複素数$-\overline{z}$の表す点は原点対称となります.

複素平面上の点$\mrm{P}(z)$に対して,

  • $\overline{z}$の表す点は,点Pと実軸対称
  • $-z$の表す点は,点Pと原点対称
  • $-\overline{z}$の表す点は,点Pと虚軸対称

である.

絶対値

実数にも「絶対値」というものがありましたが,複素数にも「絶対値」を考えることができます.

絶対値の定義

最初に,実数の場合の絶対値の定義を確認しておきましょう.

[実数の絶対値] 実数$a$に対して,数直線上の0と点$a$の距離を$a$の絶対値といい,$|a|$で表す.

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このとき,絶対値の性質として

\begin{align*} |a|=\begin{cases}a&(a\geqq0)\\-a&(a<0)\end{cases} \end{align*}

は成り立ちますが,こちらは定義ではないので注意してください.

さて,この実数の絶対値と同様に,複素数の絶対値は以下のように定義されます.

[複素数の絶対値] 複素数$z$に対して,複素平面上の0と点$z$の距離を$z$の絶対値といい,$|z|$で表す.

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実数も複素数も「絶対値」といえば,原点0との距離のことをいうわけですね.

絶対値の計算

それでは,複素数$z$の絶対値$|z|$がどのように計算できるのか考えましょう.

複素平面上の点$\mrm{P}(a+bi)$ ($a$, $b$は実数)は$xy$平面上の点$\mrm{P}(a,b)$と同一視されるのでした.

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$xy$平面上の点$(a,b)$と原点$(0,0)$の距離は

\begin{align*} \sqrt{(a-0)^2+(b-0)^2}=\sqrt{a^2+b^2} \end{align*}

なので,$|z|=\sqrt{a^2+b^2}$となります.両辺を2乗して$|z|^2=a^2+b^2$でもありますね.

さらに,$z$の共役複素数は$\overline{z}=a-bi$なので,

\begin{align*} z\overline{z} =(a+bi)(a-bi) =a^2+b^2 \end{align*}

が成り立ちます.よって,$|z|^2=z\overline{z}$とも書くことができます.

以上をまとめると,以下のようになります.

複素数$z=a+bi$に対して,

\begin{align*} |z|^2=a^2+b^2=z\overline{z} \end{align*}

が成り立つ.

ここで,$x$が実数なら$|x|^2=x^2$が成り立ちますが,$z$が複素数なら$|z|^2$と$z^2$は必ずしも等しくないということに注意してください.

また,等式$|z|^2=z\overline{z}$は$z$の実部,虚部が分かっていなくてもいつでも使えますね.

複素数$z=a+bi$ ($a$, $b$は実数)は$xy$平面上の点$(a,b)$と同一視されるので,0と$z$の距離$|z|$について$|z|^2=a^2+b^2$が成り立つ.また,$z\overline{z}=a^2+b^2$だから$|z|^2=z\overline{z}$でもある.

積の絶対値

実数$a$, $b$に対して$|ab|=|a||b|$が成り立つように,これは複素数に対しても同様に成り立ちます.

複素数$z$, $w$に対して,$|zw|=|z||w|$が成り立つ.

[証明]

$|zw|$, $|z||w|$はともに0以上なので,$|zw|^2=(|z||w|)^2$を示せば$|zw|=|z||w|$が成り立ちますね.

\begin{align*} |zw|^2 =&zw\cdot\overline{zw} \\=&z\overline{z}\cdot w\overline{w} \\=&|z|^2\cdot|w|^2 \\=&(|z||w|)^2 \end{align*}

なので,$|zw|=|z||w|$が従います.

[証明終]

よって,$|z^n|$にこの公式を繰り返し用いれば,

\begin{align*} |z^n| =&|zz^{n-1}| =|z||z^{n-1}| \\=&|z||zz^{n-2}| =|z||z||z^{n-2}| \\=&\dots \\=&|z||z|\dots|z| =|z|^n \end{align*}

となって,$|z^n|=|z|^n$が成り立つことも分かりますね(厳密に証明するには数学的帰納法を用いればよい).

最後までありがとうございました!

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