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数列の基本2|[等差数列の和の公式]と[等比数列の和の公式]

前回の記事でも説明したように,等差数列と等比数列は数列の中でも考えやすいものなのでした.

数列の和を考える際にも,等差数列と等比数列は非常に考えやすい数列で,

  • 等差数列の初項から第$n$項までの和
  • 等比数列の初項から第$n$項までの和

はいずれも具体的に計算することができます.

とはいえ,ただ公式を形で覚えようとすると非常に複雑なので,考え方から理解するようにしてください.

考え方から理解できていればほとんど瞬時に導けるので,覚える必要がありません.

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等差数列の和

まずは等差数列を考えましょう.

等差数列の和の公式

等差数列の和に関して,次の公式が成り立ちます.

初項$a$,公差$d$の等差数列の初項から第$n$項までの和は

\begin{align*} a+(a+d)+(a+2d)+\dots+\{a+(n-1)d\} =\frac{n\{2a+(n-1)d\}}{2} \end{align*}

である.

たとえば,数列$3,\ 7,\ 11,\ 15,\ 19,\ \dots$は初項3,公差4の等差数列ですから$a=3$, $d=4$です.この数列の初項から第$50$項までの和は公式から,

\begin{align*} \frac{50(2\times3+(50-1)\times4)}{2} =&50(3+49\times2) \\=&150+49\times100 \\=&5050 \end{align*}

と分かります.

この程度の計算はさっとできるようになりたいところです.

「等差数列の和の公式」の導出

それでは公式を導出しましょう.

まず,和を$S_n$とおきます.つまり,

\begin{align*} S_n=a+(a+d)+(a+2d)+\dots+\{a+(n-1)d\} \end{align*}

です.また,これは第$n$項から初項に向かって逆に足すと考えれば,

\begin{align*} S_n=\{a+(n-1)d\}+\{a+(n-2)d\}+\{a+(n-3)d\}+\dots+a \end{align*}

でもあります.よって,この2式の両辺を足せば,

\begin{align*} \begin{matrix}&S_n&=&a&+&\dots&+&\{a+(n-1)d\}\\ -)&S_n&=&\{a+(n-1)d\}&+&\dots&+&a\\ \hline &2S_n&=&2a+(n-1)d&+&\dots&+&2a+(n-1)d\end{matrix} \end{align*}

となります.このとき,右辺は$2a+(n-1)d$が$n$個足されているので,$n\{2a+(n-1)d\}$となります.つまり,

\begin{align*} 2S_n=n\{2a+(n-1)d\} \end{align*}

が成り立ちます.両辺を2で割って,求める公式

\begin{align*} S_n=\dfrac{n\{2a+(n-1)d\}}{2} \end{align*}

が得られます.

「等差数列の和の公式」の直感的な導出

少し厳密性がありませんが,直感的には次のように考えれば,すぐに出ます.

第$n$項までの等差数列$a,a+d,a+2d,\dots,a+(n-1)d$の平均は,初項$a$と末項$a+(n-1)d$の平均

\begin{align*} \dfrac{a+\{a+(n-1)d\}}{2}=\dfrac{2a+(n-1)d}{2} \end{align*}

に一致します.

よって,第$n$項までの等差数列の和$a+(a+d)+(a+2d)+\dots+\{a+(n-1)d\}$はこの平均$\dfrac{2a+(n-1)d}{2}$の$n$倍に等しくなります.

したがって,

\begin{align*} a+(a+d)+(a+2d)+\dots+\{a+(n-1)d\}=\frac{n\{2a+(n-1)d\}}{2} \end{align*}

が得られます.

重要な場合

初項1,公差1の場合の数列$1,\ 2,\ 3,\ 4,\ \dots$の和は特に重要です.この場合,$a=1$, $r=1$ですから,初項から第$n$項までの和は

\begin{align*} 1+2+3+\dots+n=\dfrac{n(n+1)}{2} \end{align*}

となります.これも確かに,初項1と末項$n$の平均$\frac{n+1}{2}$に$n$をかけたものになっていますね.

初項$a$,公差$d$の等差数列の初項から第$n$項までの和$S_n$は,

\begin{align*} S_n=\frac{n\{2a+(n-1)d\}}{2} \end{align*}

である.これは,初項から第$n$項までの平均が$\dfrac{2a+(n-1)d}{2}$であることから直感的に理解できる.また,$a=d=1$の場合は$S_n=\dfrac{n(n+1)}{2}$である.

等比数列の和

次に,等比数列の初項から第$n$項までの和を求めましょう.

等比数列の和の公式は

  • 公比$r$が$r=1$の場合
  • 公比$r$が$r\neq1$の場合

の2種類ありますが,$r=1$の場合は簡単なので重要なのは$r\neq1$の場合です.

等比数列の和の公式

等比数列の和に関して,次の公式が成り立ちます.

初項$a$,公比$r$の等比数列の初項から第$n$項までの和は

\begin{align*} a+ar+ar^2+\dots+ar^{n-1} =\begin{cases} \dfrac{a(r^n-1)}{r-1}&(r\neq1)\\ an&(r=1) \end{cases} \end{align*}

である.

r=1の場合

また,数列

\begin{align*} 7,\ 7,\ 7,\ 7,\ \dots \end{align*}

は初項7,公比1の等比数列ですから,$a=7$, $r=1$です.

この数列の初項から第$50$項までの和は,公式から

\begin{align*} 7\times50=350 \end{align*}

と分かりますね.

r≠1の場合

たとえば,数列

\begin{align*} 3,\ 6,\ 12,\ 24,\ 38,\ \dots \end{align*}

は初項2,公比3の等比数列ですから$a=3$, $r=2$です.

この数列の初項から第10項までの和は,公式から

\begin{align*} \frac{3(2^{10}-1)}{2-1}=3(1024-1)=3069 \end{align*}

と分かります.

「等比数列の和の公式」の導出

それでは公式を導出しましょう.

$r=1$の場合

$r=1$のとき,数列は

\begin{align*} a,\ a,\ a,\ a,\ \dots \end{align*}

ですから,初項から第$n$項までの和が

\begin{align*} a+a+a+\dots+a=na \end{align*}

となることは明らかでしょう.

$r\neq1$の場合

まず,和を$S_n$とおきます.つまり,

\begin{align*} S_n=a+ar+ar^2+\dots+ar^{n-1} \end{align*}

です.両辺に$r-1$をかければ,

\begin{align*} (r-1)S_n=(r-1)\bra{a+ar+ar^2+\dots+ar^{n-1}} \end{align*}

となります.この右辺は

\begin{align*} &(r-1)\bra{a+ar+ar^2+\dots+ar^{n-1}} \\=&a(r-1)\bra{1+r+r^2+\dots+r^{n-1}} \\=&a\brb{(r-1)+(r^2-r)+(r^3-r^2)+\dots+(r^n-r^{n-1})} \\=&a(r^n-1) \end{align*}

と変形できるので,

\begin{align*} (r-1)S_n=a(r^n-1) \end{align*}

が成り立ちます.両辺を$r-1$で割って,求める公式

\begin{align*} S_n =\frac{a(r^n-1)}{r-1} \bra{=\frac{a(1-r^n)}{1-r}} \end{align*}

が得られます.

初項$a$,公差$r$の等差数列の初項から第$n$項までの和$S_n$は,

\begin{align*} S_n=\begin{cases} \dfrac{a(r^n-1)}{r-1}&(r\neq1)\\ an&(r=1) \end{cases} \end{align*}

である.$r\neq1$の場合と$r=1$の場合で和が異なることに注意.

補足

因数分解

$x^2-y^2$や$x^3-y^3$が因数分解できるように,実数$x$, $y$と任意の自然数$n$に対し,

\begin{align*} x^n-y^n=(x-y)(x^{n-1}+x^{n-2}y+x^{n-3}y^2+\dots+y^{n-1}) \end{align*}

と因数分解ができます.これを知っていれば,$x=r$, $y=1$の場合,

\begin{align*} r^n-1=(r-1)(r^{n-1}+r^{n-2}+r^{n-3}+\dots+1) \end{align*}

を考え,両辺に$\dfrac{a}{1-r}$をかけることで,すぐに等比数列の和の公式

\begin{align*} \frac{r^n-1}{r-1}=a+ar+ar^2+\dots+ar^{n-1} \end{align*}

が得られます.

$r$が1より大きいか小さいかで対応する

公比が$r\neq1$の場合の和は

\begin{align*} \frac{a(r^n-1)}{r-1} \end{align*}

ですが,分母と分子に$-1$をかけて

\begin{align*} \frac{a(1-r^n)}{1-r} \end{align*}

とも書けます.これらは

  • $r>1$の場合には$\dfrac{a(r^n-1)}{r-1}$を使い,
  • $r<1$の場合には$\dfrac{a(1-r^n-1)}{1-r}$を使うと,

$a$以外は正の数になり,計算が楽になることが多いです.

このように,公比が1より大きいか小さいかで公式の形を使い分ければ,計算が少し見やすくなります.

等比数列の和の公式は因数分解$x^n-y^n=(x-y)(x^{n-1}+x^{n-2}y+\dots+y^{n-1})$から簡単に導ける.また,公比$r$によって$\dfrac{a(r^n-1)}{r-1}$の形と$\dfrac{a(1-r^n-1)}{1-r}$の形を使い分けるとよい.

数列の和を便利に表すものとしてシグマ記号$\sum$があります.

次の記事では,具体例を使って,シグマ記号の考え方と公式を説明します.

最後までありがとうございました!

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