【SPONSORED LINK】

図形と方程式3|直線の「傾き」の考え方を理解しよう!

前の記事では,xy平面上の「方程式が表すグラフ」がそもそも一体何なのかを説明しました.

平面上の図形の中で「直線」は最も単純な図形の1つでしょう.

実際,xy平面上の直線はax+by+c=0の形の方程式で表すことができ,xy平面上の図形の中でも基本中の基本です.

この記事では,xy平面上の直線のうちでも「傾きをもつ直線」について説明します.

なお,傾きを持たない場合も含む[一般の直線]については,次の記事で説明します.

【SPONSORED LINK】

傾きをもつ直線

xy平面上の直線について,直線の向きを表す「傾き」は重要な概念です.

直線の傾き

直線の傾きは以下のように定義されます.

xy平面上の2点\mrm{A}(x_1,y_1), \mrm{B}(x_2,y_2)について,x_1\neq x_2とする.このとき,

\begin{align*} \frac{y_2-y_1}{x_2-x_1} \end{align*}

を直線ABの傾き(または変化の割合)という.

Rendered by QuickLaTeX.com

x_1\neq x_2を言葉で説明すれば,「点Aの x 座標と点Bの x 座標が異なる」ということになります.つまり,直線ABは y 軸に平行でないということになります.

すなわち,直線の傾きを考えるのは y 軸に平行でない場合のみ考えるわけですね.

傾きをもつ直線は

また,\dfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}について,

  • x_2-x_1は点Aから点Bへの x の変化量
  • y_2-y_1は点Aから点Bへの y の変化量

を表すので,傾きは「変化の割合」ともいうわけですね.また,

  • m=\dfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}である
  • x が1増加するときに ym変化する

が同じことであることは当たり前にしておきましょう.

Rendered by QuickLaTeX.com

よって,

  • m>0のとき,直線は右上がり
  • m<0のとき,直線は右下がり
  • m=0のとき, x 軸に平行

ということになりますね.

y軸に平行でないxy平面上の直線\ellについて,直線\ellx座標が1増加するときの y の増加量を直線\ellの傾きという.直線の傾きの正負で直線が右上がりか右下がりかx軸に平行かが分かる.

直線の方程式

xy平面上の直線について,

  • 傾き
  • 通る点

が分かっている場合,直線の方程式は簡単に導出できることは当たり前にしておきましょう.

xy平面上の,点(a,b)を通り,傾きがmの直線の方程式は

\begin{align*} y=m(x-a)+b \end{align*}

で表される.逆に,この式で表されるグラフは点(a,b)を通り,傾きがmの直線である.

Rendered by QuickLaTeX.com

xy平面上の,点(a,b)を通り,傾きがmの直線を\ellとし,直線\ell上の点を\mrm{X}(x,y)とする.

このとき,原点をOとすると,直線OXは直線\ellに一致する.

直線\ellの傾きがmであることから,

\begin{align*} &m=\frac{y-b}{x-a} \\\iff& y-b=m(x-a) \\\iff& y=m(x-a)+b \end{align*}

が成り立つ.

逆に,y=m(x-a)+bで表されるグラフ\ellを考える.(x,y)=(a,b)のときこの超式が成り立つから,グラフ\ellは点(a,b)を通る.

また, xx=tからx=sに変化するときの変化の割合は

\begin{align*} \frac{\{m(s-a)+b\}-\{m(t-a)+b\}}{s-t} =m \end{align*}

だから,変化の割合は常にmである.すなわち,\ellはグラフ\ellは点(a,b)を通り,傾きmの直線である.

a=b=0の場合には,

\begin{align*} &y=m(x-a)+b \\\iff& y=m(x-0)+0 \\\iff& y=mx \end{align*}

となり,原点を通り傾きがmの直線の方程式がy=mxと表されることが分かります.

また,直線の方程式はy=m(x-a)+bを展開したy=mx+cの形で書くことも多いです.

この場合,x=0のときy=cとなるので, y 軸と直線の交点の y 座標は c と分かりますね.

Rendered by QuickLaTeX.com

傾きと通る点が分かっていれば,直線の方程式が求まる.

具体例

それでは,具体的に考えてみましょう.

xy平面上の次の直線の方程式を求めよ.

  1. 傾き2で,点(1,3)を通る直線\ell_1
  2. 2点(0,2), (-2,-2)を通る直線\ell_2
  3. 2点(1,3), (-1,3)を通る直線\ell_3

(1) 直線\ell_1が傾き2で,点(1,3)を通ることから,直線\ell_1の方程式は

\begin{align*} &y=2(x-1)+3 \\\iff&y=2x+1 \end{align*}

となりますね.

(2) 直線\ell_2が2点(0,2), (-2,-2)を通ることから,直線\ell_2の傾きは

\begin{align*} \frac{2-(-2)}{0-(-2)} =2 \end{align*}

です.よって,直線\ell_2は傾き2で,点(0,2)を通ることから,直線\ell_2の方程式は

\begin{align*} &y=2(x-0)+2 \\\iff&y=2x+2 \end{align*}

となりますね.

また,いまの解答では通る点として(0,2)を選びましたが,(-2,-2)を通ることから,直線\ell_2の方程式は

\begin{align*} &y=2\{x-(-2)\}-2 \\\iff&y=2x+2 \end{align*}

としても同じ答えが得られますね.

(3) 直線\ell_3が2点(1,3), (-1,3)を通ることから,直線\ell_3の傾きは

\begin{align*} \frac{3-3}{1-(-1)} =0 \end{align*}

です.よって,直線\ell_2は傾き0で,点(1,3)を通ることから,直線\ell_2の方程式は

\begin{align*} &y=0(x-1)+3 \\\iff&y=3 \end{align*}

となりますね.(2)と同じく,点(-1,3)を通ることを用いても同じ答えが得られます.

直線の平行条件・垂直条件

直線の傾きは,直線の向きに相当します.

このとこから,以下が成り立ちます.

[平行条件・垂直条件] xy平面上の2直線\ell_1:y=m_1x+c_1, \ell_2:y=m_2x+c_2に対して,次が成り立つ.

  • \ell_1\ell_2は平行である \iff m_1=m_2
  • \ell_1\ell_2は垂直である \iff m_1m_2=-1

同値P\iff Qの証明は両方の矢印(P\Ra Q, P\La Q)を証明する必要があることに注意してください.

[平行条件] 下図のように, x 軸に平行な直線Lをとり,点A, B, C, D, Eをとる.

Rendered by QuickLaTeX.com

\ell_1\ell_2が平行なら,三角形ACEと三角形BCDは相似となる.

\begin{align*} \frac{\mrm{CE}}{\mrm{AC}}=\frac{\mrm{CD}}{\mrm{BC}} \iff m_1=m_2 \end{align*}

が成り立つ.逆に,m_1=m_2なら逆にたどって\ell_1\ell_2が平行となる.

[垂直条件] 下図のように, x 軸に平行な直線Lをとり,点A, B, C, Dをとる.

Rendered by QuickLaTeX.com

m_2<0<m_1としてよい.\ell_1\ell_2が垂直なら,\tri{ABC}\sim\tri{DBA}なので,

\begin{align*} \frac{\mrm{BC}}{\mrm{AB}}=\frac{\mrm{BA}}{\mrm{DB}} \iff&\frac{-\mrm{BC}}{\mrm{AB}}\cdot\frac{\mrm{DB}}{\mrm{BA}}=-1 \\\iff&m_1m_2=-1 \end{align*}

が成り立つ.逆に,m_1m_2=-1なら逆にたどって\ell_1\ell_2が垂直となる.

垂直条件m_1m_2=-1m_1=-\dfrac{1}{m_2}とも書けることから,一方の傾きが分かっていれば「逆数にして(-1)倍」が他方の傾きとなりますね.

具体例

それでは,具体的に考えてみましょう.

xy平面上の次の直線の方程式を求めよ.

  1. 直線y=2x-3に平行で,点(2,-1)を通る直線\ell_1
  2. 直線y=x-2に垂直で,点(0,1)を通る直線\ell_2
  3. 直線y=-2x+1に垂直で,点(1,1)を通る直線\ell_3

(1) 直線\ell_1は直線y=2x-3に平行だから,直線\ell_1の傾きも2で,点(2,-1)を通ることから,直線\ell_1の方程式は

\begin{align*} &y=2(x-2)+(-1) \\\iff&y=2x-5 \end{align*}

となりますね.

(3) 直線\ell_2は直線y=x-2に垂直だから,直線\ell_2の傾きは-1で,点(0,1)を通ることから,直線\ell_2の方程式は

\begin{align*} &y=(-1)(x-0)+1 \\\iff&y=-x+1 \end{align*}

となりますね.

(3) 直線\ell_3は直線y=-2x+1に垂直だから,直線\ell_3の傾きは\dfrac{1}{2}で,点(1,1)を通ることから,直線\ell_3の方程式は

\begin{align*} &y=\frac{1}{2}(x-1)+1 \\\iff&y=\frac{1}{2}x+\frac{1}{2} \end{align*}

となりますね.

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

最後までありがとうございました

以下の関連記事もいかがですか?

SPONSORED LINK
関連記事

記事一覧はこちらからどうぞ!

記事

一覧へ

Twitterを

フォロー

TouTube

を見る

オススメ

参考書

大学数学の

姉妹ブログ